IBMとSiebelがCRMで中堅企業市場に参入へ
2000/8/8
(08/04/00, 5:12 p.m ET) By Antone Gonsalves, TechWeb
News
IBMと、フロントオフィスソフトウェアのリーダーであるSiebelが8月4日に語ったところによると、両社は近日中にも数十億ドル規模になろうというCRMソフトウェアの中堅企業市場で大規模な販売戦略を開始するという。
経営陣によると、10月に発表されたSiebelの営業/マーケティング提携を拡張したものであるこの最新の取り組みは、100〜1000人の社員を抱える企業をターゲットにするという。CRMソフトウェアは、カスタマーと営業部隊との電子コミュニケーションの管理に利用される。
SiebelでIBMとの国際提携を担当する副社長のSteve Garnett氏は、「誤解しないでいただきたいが、われわれはこの分野に軽い気持ちで参入するのではない。そのようなことはわれわれのやり方でもIBMのやり方でもない。何かを進めるときは非常に積極的に進める」と話している。
強がりはさておき、市場のポテンシャルは膨大なものがある。
マサチューセッツ州ボストンにあるAMR Researchの業界アナリストの予測では、CRM市場は2003年には171億ドルに達し、今後5年間は年間成長率が36%になるという。IBMとSiebelは、市場の40〜50%は中規模の企業が占めるだろうと考えている。
SiebelとIBMが市場で成功するためには、ハードウェアとソフトウェアのパッケージを大企業に販売するよりかなり安い価格で提供する必要がある。
コネチカット州スタムフォードにあるGartner Groupのアナリスト、Jim Sinur氏は、「中堅企業のほうがコストに対する関心が高いので、これらの企業に適したパッケージを見いだす必要がある」と話している。
同氏によると、カリフォルニア州サンマテオのSiebelと、ニューヨーク州アーモンクのIBMは、迅速な導入も実現する必要があるという。
「これを可能にするためには(Siebelの)一部の機能を削除することになるかもしれない」(Sinur氏)
SiebelとIBMの関係者は価格の詳細については明らかにしなかったが、中堅企業市場製品は競争力の高い価格が設定され、30日以内に導入可能なものになるとしている。さらに、IBMでは購入プランも提供する。関係者によると、IBMとSiebelのSFA(Sales Force Automation)パッケージは、ユーザーあたり最低1カ月175ドルからのリースも可能になるという。
最大の潜在カスタマーはIBMのAS/400サーバのインストールベースになるだろう。IBMによると、同社は中堅企業に人気の同アプリケーションプラットフォームを70万ライセンス以上販売しているという。
両パートナーはソフトウェアとハードウェアを中規模の企業に向けて売り込むが、その商品としては、Siebelの「eBusiness 2000 Mid-Market Edition」、IBMの「DB2 Universal Database」、Windows NTベースのNetfinity、UNIXベースのRS/6000、およびAS/400eをはじめとする複数のIBM製サーバ、そしてIBMのThinkPadノートブック製品ラインやNetVistaデスクトップなどがある。
Siebelでは、昨年から独自に中堅企業をターゲットにしており、先月には中堅企業市場専用バージョンのeBusinessを発表している。
IBMのCEO(最高経営責任者)、Louis V Gerstner Jr.氏が5月にアナリストに語ったところによると、Siebelは今年、同社が新たに販売したソフトウェアの20%をIBMサーバにインストールしており、2002年にはそれを50%に引き上げることを約束しているという。
[英文記事]
IBM, Siebel
To Attack Mid-Market For CRM
[関連リンク]
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