ロータスの新しい提案「QuickPlace」

2000/12/1

 ロータスはWebブラウザを利用して気軽にコラボレーションを行う新しいサーバアプリケーション「QuickPlace R2.0」を発表した。わずか数分でサーバにインストールでき、すぐに利用可能になる簡単さが最大の特徴。同社にとっては、従来のノーツ/ドミノとは異なる新しいコラボレーション製品となる。

 QuickPlaceは、社内や社外のチームが情報を共有し、スケジュールを管理するなど、ネット上でのコラボレーションを実現する。具体的には、ディスカッション、ファイルを管理するライブラリー、スケジューラ、タスク管理、そしてインスタントメッセージなどの機能を備える。また、ある程度の画面のカスタマイズもWebブラウザから行える。

 最大の特徴は、その簡便さだ。QuckPlaceは、内部でドミノのテクノロジーを利用してはいるが、ドミノ上に構築されたアプリケーションではない。そのため、サーバをインストールするのに数分。設定も「30秒というのも大げさではないでしょう」(戦略企画本部 松尾邦夫氏)、というほど簡略化されている。また、インスタントメッセージ機能も統合されており、サーバ側に特別なインストールは不要だ(ただし、クライアント側ではActiveXを導入する必要がある)。

 導入即利用可能なアプリケーションが用意されているところも、従来のノーツ/ドミノとの違いだが、そのコンセプトにも違いがある。QuickPlaceでは、既存の組織や社内外に関係なく、まずコラボレーションのためのメンバーを設定し、そのメンバーが自由に利用できる「場」をWeb上に提供する、という考え方をとる。構成メンバーは自由に設定可能。もちろん、一人が複数のグループに属することもできる。そのため、ノーツ/ドミノにあったような組織を網羅するようなアドレス帳的な機能はない。あくまでも、コミュニティ的なコラボレーションにフォーカスされたものだ。

 QuickPlaceの動作環境は、サーバがWindows NT SP4以降、もしくはWindows 2000。クライアントがWindows上のInternet Explorer 4.0 SP2もしくは5.0。Netscape Navigator 4.5/4.6/4.7。価格は、社内向けには1人あたり3900円。社外向けには、使用する人数に関係なく1サーバあたり137万2000円となっている。発売日は、2001年1月26日。

(編集局 新野淳一)

QuickPlaceの画面。Webブラウザ上でディスカッションを行っているところ

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