マイクロソフトのWebサイトがなんらかのミスか改ざんか
2000/12/9
米マイクロソフトのWebサイトは、日本時間の12月8日午前2時前に、一部のWebページに本来とは異なる画像が表示されていた。アットマーク・アイティ編集局は読者からの情報提供で、この画面を確認した。現在はもとの状態に戻っている。
問題のWebページは、英語版向けのInternet Explorerのホームページ。(http://www.microsoft.com/windows/ie/default.htm)。通常は、このWebページの左上にインターネットエクスプローラの「e」マークが表示されているが、情報提供に基づいて編集局が画面を参照した12月8日の午前2時5分頃には、なぜかこの画像がアップルのMacOSのアイコンになっていることを確認した。
改ざんの可能性もあるとしてマイクロソフトの日本法人にこの件について確認したところ「米国サイトがハッキングされた件に関して、そのような事実があるとのことが伝わってきていません」とのことだ。そのため、「事実状況がわかるまでコメントを控えさせていただければ幸いです」との連絡をいただいた。8日午後8時現在、同社からそれ以上の連絡はない。
MacOSのロゴが表示されたWebページの一部。本来「e」マークのはずの左上のアイコンが、MacOSのものに書き換えられている (クリックでWebブラウザ画面全体が表示されます) |
現在元に戻っているWebページでは、IEロゴの画像ファイルは、bnrIE.gifという名称だ。しかしこの状況を目撃した編集局員は、その時点でこのグラフィックのファイル名がbnrIEMac.gifになっていた、と指摘する。
調べた結果、bnrIEMac.gifファイルは、このWebページの下のimagesフォルダに存在していた。しかし通常、Windows上のInternet ExplorerからこのWebページを表示させても、このグラフィックは使われず、またMacintosh上のInternet Explorer 4.5で試してみても、この画像は使われなかった。 一時的にせよ、なぜわざわざMacOSロゴの画像が表示されたか、その原因は不明だ。
ただし、犯行声明らしきものははいまのところなく、また見かけ上の変化も小規模だったことから、この現象が悪意による改ざんではなく、同社のミスによるものなどの可能性もある。
また、米マイクロソフトは約1か月前の10月26日に、社内ネットワークがハッキングされるという事件を起こしている。今回の事件がそれと関連しているかどうか、現時点では判断できない。
(編集局 新野淳一)
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(@IT News/TechWeb)
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■編集局注:この記事は、12月8日の午後11時に「マイクロソフトのWebサイトが改ざんの被害?」というタイトルで掲出したものです。その後、独自に調査を進めた結果、同社のなんらかのミスで発生した可能性も判断し、12月9日の午後4時タイトルと内容を一部修正しました。
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