17万文字を収録!「超漢字3」をパーソナルメディアが発表

2001/1/17

 パーソナルメディアは1月16日、「TRONコード」を採用したBTRON仕様OS、「超漢字」シリーズの最新バージョンを発表した。

森鴎外の“鴎”も、コンピュータ上で正確な表記が難しい文字の1つ

 「超漢字」OSは、PC/AT互換機で動作するBTRON3仕様「B-right/V R3」をベースとし、ブラウザ、メール、ワープロ・表計算ソフトなどのアプリケーションを完備した(注参照)。多漢字・多言語が特徴で、同OS上にアプリケーションを開発することも可能。(開発環境はパーソナルメディアのWebサイトからダウンロードできる。URL:http://www.personal-media.co.jp/whats_new/download.html

 新製品「超漢字3」では、文字の追加と、ソフトウェア機能の強化が図られた。文字数に関しては、前バージョンから約3万7千文字増え、17万1500文字に対応する。この文字数は世界のOSでも最多数を誇る。全文字に関して付属の文字検索機能で、読み、異体字、関連字や部首など漢字の構成部品から容易に検索できる。

 ソフト機能としては、ワープロソフトでのルビ機能、縦書きでの欧文混在組版、USB機器への対応などが強化された。また、パーティション管理製品「System Selector」を同梱、Windows搭載機へのインストールが容易になるという。

iモードの絵文字も追加された

 文字の追加については、東京大学文学部と日本学術振興会による共同の漢字研究プロジェクトである「GT書体フォント」により作成された文字セットや、iモード絵文字、大修館書店発刊の大漢和辞典などをもとに行われた。

 同社によれば、政府や企業で電子化が進むにつれて正確な人名、地名を記録するニーズは高くなる。その一方で、現在Unicodeで取り扱える日本の漢字は1万2千字程度で、過去の文献のデータベース化や名称の正確な表記のためには不足しているという。

 価格はオープンで、販売は2月9日から。

  • 注…TRONとは“The Real-time Open sytem Nucleus”の略で、1984年、東京大学の坂村健博士が開始した日本独自のコンピュータ技術プロジェクト。BTRONは“Business TRON”の略で、トロンプロジェクトの1つ。PCや携帯情報機器で動くOSおよびインタフェース。TRONに関する情報は、トロンプロジェクトのホームページを参照(URL:http://www.tron.org)。

[関連リンク]
パーソナルメディアの発表資料
「超漢字」製品紹介のページ
トロンプロジェクト

 

 

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