ワイヤレスの可能性にかけるPalm
〜PalmSource Forum Tokyo 2001

2001/2/15

 Palm OSプラットフォーム開発者の会議「PalmSource Forum Tokyo 2001」が、2月14日から15日までの2日間に渡って東京全日空ホテルで開催された。期間中に行なわれるセッションに先駆けて、14日、米Palm社COOのアラン・ケスラー(Alan Kessler)氏をはじめとした同社役員陣による基調講演が行なわれた。

ケスラー氏。日本で販売されたPDAのうちPalmOSは51%を占める。Palmの開発者は全世界に14万人という

 ケスラー氏は、「将来に向けてのコラボレーションの礎を作っていく」、そしてシンプルなコンセプトでスタートしたPalmであるがゆえに、「技術のための技術ではなく、ユーザーが意識しなくてもいい技術を取り込んでいく」と述べた。

 今後はPalm Economyとして、ライセンシーとパートナー企業が協力し合って、市場を広げていくことも示唆した。  

 また、ワイヤレスによるインターネット接続は今後重要になるとし、そのためのソリューションとして「Web Clipping」を紹介した。これは、ハンドヘルドの小さなスクリーンに表示できるようにHTMLを最適化する。PalmのようなPDAに最適化されたモバイル・インターネット・アーキテクチャで、すでに米国ではこれを用いたサービスがはじまっている。また静的なHTMLコンテンツを保存することによってワイヤレスネットワーク用にデータ転送を最適化するため、データ転送量を最小限にとどめることができる。基調講演では、ウェザーニューズによる気象情報提供のデモが行われた。このほかにも、十数社がWeb Clippingにコンテンツを提供していくことが決まっている。

 拡張性も大事なキーワードであり、SDカードやHandspring社のスプリングボード、ソニーのメモリースティックなどが紹介された。このほか、ARMの評価キットにPalm OS 4.0を搭載してのデモ、Bluetoothによる無線での対戦ゲームでのデモ、ATOK Pocket on Palm OS 4.0のデモなどが披露された。

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