綜合警備保障がボルチモアと提携、認証局サービス開始
2001/5/23
綜合警備保障は5月22日、日本ボルチモアテクノロジーズとの提携で第三者認証局サービスの提供を開始することを発表した。電子認証局(CA)の構築にはボルチモアの製品を用い、2001年8月からのサービスインを予定している。
綜合警備保障 開発技術部長 中村雅一氏 |
今回の発表について綜合警備保障では、1997年よりネットワークを利用したセキュリティサービスの提供を考えていたが、先ごろ発表された電子政府構想など、政府関連機関へのPKIの広がりもあり、PKIを利用した第三者認証局サービス提供を決めたという。第三者認証局サービスとしては、すでに提携先の日本ボルチモアテクノロジーズをはじめ、日本ベリサイン、セコムトラストなどがサービスの提供を開始しており、綜合警備保障の参入は後発となる。綜合警備保障 開発技術部長 中村雅一氏は、「既存サービスとの差別化の意味でも、自社のもつセキュリティ商品とPKIを組み合わせ、自社商品の価値を高めることを主眼に入れている」とし、現在モニタを実施中の車の盗難防止サービス「カーセキュリティX」へのPKI導入の検討など、いくつかの実例を紹介した。また、同社では、当面はサーバ証明書の発行をメインとし、クライアント証明書については順次提供していくとしている。
今後、第三者認証局をはじめ、自社内での認証局の設置など、PKIのインフラが徐々に整っていくことが予想される。証明書発行サービスだけでビジネスが成立するのは難しいという意見もあるが、インフラが整い利用者が広がれば、巨大なマーケットに成長する潜在力を秘めているともいえる。今回の発表のようにすでに存在する商品と証明書を組み合わせたり、爆発的に普及した携帯電話など身近な商品をターゲットとしたサービスは、その契機となる可能性があるだろう。
(編集局 鈴木淳也)
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