大塚商会ら、PCの再利用を促進するプログラム

2001/6/15

 大塚商会、マイクロソフト、アイ・オー・データ機器の3社は6月14日、中古PCの再利用プログラムを共同で開始することを発表した。

 今回3社が発表したプログラムは「リユースPC寄贈・支援プログラム」といい、中古PCの再利用を支援するもの。3社で窓口となるNPO(非営利団体)「イーパーツ」を結成(特定非営利活動法人格取得は今秋の予定)し、当面はNPOを対象に提供する。

リサイクルとの違いを強調する大塚商会 大塚裕司副社長

 このプログラム発足のきっかけになったのは、昨年の三宅島の火山活動災害でPC寄付依頼を受けた大塚商会が、実際に寄付するにあたり、課題に直面したことからという。中古PCを安定して供給するためには、スペックの違い、実務使用に耐えうるかの診断、ライセンスの問題、さらには寄贈先の選定などの問題が生じ、1社では解決できないと判断、他社に話を持ちかけたという。

 「リユースPC寄贈・支援プログラム」では、大塚商会が社内でデモに使っていたノートPC約200台を、マイクロソフトがOS(「Windows Me」「Office 2000」)を、アイ・オーがメモリやハードウェアを提供する。データの消去、ソフトウェアのインストールなど中古PCの整備は大塚商会の子会社アルファテクノが担当する。これら作業の実費は寄贈する企業が負担する。

 イーパーツは中古PCを希望するNPOから受け付け、審査を行う。また、他NPOの協力を得て寄贈先NPOにIT講習を行うといった援助も予定しているという。寄贈企業にはイーパーツのロゴを付与し、社会からの評価に貢献する。イーパーツの運営資金は当面は3社が負担する。

 3社は今後、他社の参加を広く呼びかけていく。「使用済みPCの廃棄が社会問題となっているが、中古PCの延命により、単なる解体による部品リサイクルではなく、再利用の場を見つける」と大塚商会取締役副社長 大塚裕司氏は述べた。

[関連リンク]
大塚商会の発表資料
アイ・オー・データ
マイクロソフトの発表資料

 

 

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