土壇場で滞る米MSと司法省の和解案成立

2001/11/8

 米マイクロソフトの独占禁止法違反訴訟で、米司法省とマイクロソフトが合意に達した和解案受け入れに対し、原告に加わっている18州で意見が分かれている。

 11月6日当初、和解案受け入れ拒否を表明していた州は9州あったが、その後、新たにいくつかの州が和解案受け入れに応じる姿勢を見せている。なお、日本時間11月7日夕方時点で、拒否を表明している州は3州との一部報道もある。

 マイクロソフト 創業者兼チーフ・ソフトウェア・アーキテクト ビル・ゲイツ(Bill Gates)氏は「(マイクロソフト側は)州が懸念している事項で妥協し、ことを進めるために多大な努力を払った」とし、先週の和解案成立後も追加的に修正を加えた同社の努力を強調した。ビル・ゲイツ氏はさらに、「まだ和解案に同意していない州も、和解案の受け入れに加わることを期待する」とし、和解案により同社のビジネスに大きな制約が加わるが、「(和解案は)フェアで、納得できるものである。消費者、さらにはハイテク業界や経済全体にとって好ましいものであると信じている」と述べている。

 米司法省とマイクロソフトの間で行われている独占禁止法違反訴訟では、11月2日、司法省とマイクロソフトの間で和解交渉が合意に達した。和解案は、ISVのビジネス機会を創出することや、メーカーがマイクロソフト以外のソフトウェア開発企業とも契約できるようにするなどの内容を含んでいる。

 11月6日に司法省とともに原告側に加わっている18の州の賛否が得られるか否かに注目が集まっていた。

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米マイクロソフトの発表資料

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