エンタープライズLinux普及、まずはOS障害調査機能から
2002/1/23
NEC、IBM、日立製作所、富士通の4社は、昨年5月末よりLinuxのエンタープライズでの利用に向け、技術面での研究を共同で進めている。1月22日、4社は、Linuxカーネルクラッシュダンプ(LKCD)など、OS障害調査機能について成果が得られたことを発表した。
今回の4社の発表によると、共同研究により、1)LKCDの機能強化、2)Linuxカーネル状態トレーサ(LKST)の開発、の2点の成果が得られ、オープンソースコミュニティに提案したという。
LKCDはOS障害調査の機能で、システム運用中に発生した問題を確実に分析するなどの要件を満たすもの。Kernel 2.4では実装されておらず、いくつかの企業系開発コミュニティベースで推進されている。今回、ダンプ対象メモリの局所化、ダンプ装置の多重化などのダンプ採取機能強化対策のほか、解析機能も強化した。これにより、問題個所の特定や原因分析といった作業が迅速に行えるようになるという。
LKSTとはカーネル内の情報の変化を記録するもので、障害発生時における原因解明に役立つ機能。4社は昨年末にベータ版をリリースし、今年3月にバージョン1.Oのリリースを目指すという。
4社ではこれらの開発のほか、今後は信頼性についても取り組む。引き続きディストリビュータ各社と協力し、Linuxのエンタープライズ分野での普及に貢献していきたいとしている
[関連リンク]
NECの発表資料
IBMの発表資料
日立製作所の発表資料
富士通
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