メール地獄?「メール処理で仕事時間が増えた」とユーザー

2002/3/28

 出社後まずはメールチェック、受信した膨大な量のメールの処理に追われ気が付くともうこんな時間……という方は多いのではないだろうか。“平均的なビジネスマンが一日に受信するメールの数は61.5通、その処理にかかる時間は4時間以上でPCに向かう総時間の6割にあたる”――ビジネスマンと電子メールとの関係について、このような数字が出されている。

 ガートナー ジャパンが固定パネル約1000人(有効回答数は498人)を対象に行った調査によると、ビジネスマンが業務やプライベートで受信する電子メールの数は61.5通にも上るという。電子メールそのものの処理に割かれる時間は1.7時間だが、ファイルを開く、アプリケーションの操作といったことを含むと4.2時間となる。PCに向かう時間の総量が6.8時間というから、実に半分以上(約6割)の作業が電子メールがらみということになる。

 調査には、どこで電子メールを見るかということについても追跡している。それによると、回答者の75%強が帰宅後も電子メールのチェックを行っているという。この数字は、休日では80%弱、通勤途中では11%強と、確実にモバイルでの業務が進行していることを裏付ける結果となった。同社 ITデマンド調査室 主席アナリスト 志賀嘉津士氏は、「ユビキタス・コンピューティングが進展する一方で、電子メールに追われ仕事時間が増えたと訴えるユーザーが増えている」と指摘、「モバイル機器を含んだ効果的かつシームレスな電子メール処理のコラボレーション環境への需要が出てきた」としている。ちなみに、デバイスとしてはPCが4.2時間に対し、携帯電話は0.3時間、PDAでは0.06時間となっており、画面の小さなモバイル機器は電子メール処理にまだ積極的に用いられていないといえそうだ。

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ガートナー ジャパン

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