携帯電話端末の販売台数も前年割れに
2002/4/17
PC市場同様、携帯電話端末市場も下降線をたどり始めたようだ。ガートナーが発表した2001年の日本における携帯電話端末の販売台数は4060万台、前年実績と比較すると2.4%減となった。携帯電話端末の前年割れは世界的傾向で、誕生間もない携帯電話産業史上初めてだ。“ケータイブーム”は早くも終わったといえる。同社 データクエスト部門 アナリストの光山奈保子氏によると、今回の市場縮小は不況が原因ではないという。同氏は、「むしろ、これまで買い替え需要を支えてきたモバイル・インターネット市場、カラー・ディスプレイ端末市場が成熟に達したため」との見解を示し、iモードなどのインターネット機能やカラー・ディスプレイ付き端末がある程度普及したことをうかがわせる。昨年初めに登場したiアプリなどのJava対応端末は、「買い替え需要拡大に一定の貢献はしたものの、ほかの買い替え需要喚起力低下をカバーするには至らなかった」(同氏)という。
携帯電話端末市場の成長は、買い替え需要を喚起するような新サービスや機能次第といえそうだ。例えば、成功を収めているJフォンの「写メール」のようなカメラ内蔵端末は、20歳代を中心とする若い層への訴求力があるという。また、今年前半には次世代携帯サービスが出そろうが、端末の販売台数に効果が出始めるのは今年後半以降と予測している。
ベンダ別のシェアは、NECがトップで28.3%のシェアを占めた。折り畳み式端末を得意とする同社は、2001年第1四半期以来、首位を堅守している。2位以下は、パナソニック、三洋電機グループ、三菱電機の順となっている。
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