[BEA Developers Conference2002開催]
インテグレーション・テクノロジの津波がやってくる!

2002/7/10

 日本BEAシステムズは7月9日、10日の2日間、都内のホテルで「BEA Developers Conference2002」を開催している。今年2月後半に米国カリフォルニア州サンディエゴで開催された年次カンファレンス「BEA eWorld 2002」の日本版。今回のカンファレンスの目玉は、2月に発表された統合アプリケーションインフラ製品 「BEA WebLogic Platform 7.0」が、8月30日に出荷されることだろう。

米BEAシステムズのプレジデント兼CEO アルフレッド・チュアング(Alfred Chuang)氏

 J2EEサーバ市場で、IBMをしのぐ市場シェアを誇るBEAが、同市場のさらなる基盤強化を図るには、 「BEA WebLogic Platform 7.0」を戦略製品に据えた新たな市場開拓、すなわちインテグーレション市場への参入が不可欠となる。米BEAシステムズのプレジデント兼CEO アルフレッド・チュアング(Alfred Chuang)氏は、エンタープライズ規模の(基幹業務系、情報系システムの)インテグレーションを構築するための3つのステップを挙げ、「アプリケーション・インフラストラクチャーの統合、パーベイシブ・インテグレーションの実現、そしてWebサービスを導入することが必要となる」ことを強調した。

 米ガートナーグループによると、インテグレーション市場は、今後のIT市場で最も急成長が見込める市場と指摘、2001年で18億ドルの市場規模は、2005年には56億ドルに達するという調査結果を発表している。

米BEAシステムズCTO スコット・ディッゼン(Scott Dietzen)氏

 同社 CTO スコット・ディッゼン(Scott Dietzen)氏は、このような市場の流れと同社のアプリケーションサーバベンダからアプリケーションインフラベンダへの転換を、「インテグレーション・テクノロジの津波がやってくる」と表現、「XML、Webサービス、J2EE CA、J2EE JMS、WSCI、XML Queryなど最新技術の活用と統合技術が不可欠な時代となった」と話した。

  同社の戦略を成功に導くカギを握るのが「BEA WebLogic Platform 7.0」である。 「BEA WebLogic Platform 7.0」は、「BEA WebLogic Sever 7.0J」「BEA WebLogic Portal 7.0J」「BEA WebLogic Integration 7.0J」と、Webサービスのモデリング環境である「BEA WebLogic WorkShop」で構成される。なお、インテル・アーキテクチャ搭載プラットフォーム上で動作するJVM「BEA WebLogic JRockit」は9月に実装する予定となっている。

  7月8日には日本ヒューレット・パッカードと提携し、日本市場において、HPのハードウェア、ソフトウェア、サービスなどに対して、BEA WebLogic Enterprise Platform製品群を最適化する体制を整えた日本BEA(米国では6月25日に合意)。インテグレーション市場攻略のための戦略は着々と実行に移されつつあるようだ。

(編集局 谷古宇浩司)

[関連リンク]
日本BEAシステムズ

[関連記事]
「アプリケーション開発を変える」、BEAが新フレームワークを発表 (@ITNews)
「戦う態勢は整った」とBEAの新CEO (@ITNews)
BEA、マーケティング機能が新しいコマース・サーバ (@ITNews)
eビジネスの未来を保証する、と宣言したBEA (@ITNews)
BEAがWebLogic最新版を発表、「IBMとMS、3社の戦いになる」 (@ITNews)
Webサービス時代の新戦略でIBMとの違いを示したBEA (@ITNews)
BEA、J2EE 1.3実装のWebLogic最新版を発表 (@ITNews)
BEAとNTTコムウェアが提携、WebLogicのシェア拡大なるか? (@ITNews)
「J2EEと.NETは共存、統合可能なWebサービス構築を」とBEA (@ITNews)

情報をお寄せください:



@ITメールマガジン 新着情報やスタッフのコラムがメールで届きます(無料)