日本ラショナルとザイトス、日本初のRAS準拠フレームワーク
2002/7/16
日本ラショナルソフトウェア 代表取締役社長 斎藤肇氏 |
日本ラショナルソフトウェア(以下日本ラショナル)とザイトスは7月15日、日本ラショナルが提供するパートナープログラム「Rational Unified Partner Program(RUPP)の1つであるテクノロジーパートナー契約を結んだと発表した。これにより、ザイトスは、9月から発売するビジネスアプリケーション開発・運用フレームワーク製品群「BlueGenet Family」を、米国RASコンソーシアムが提唱するソフトウェア流通のためのパッケージング仕様「RAS(Reusable Asset Specification)に準拠させることが可能となった。
「RAS」とは、米ラショナルソフトウェアとIBM、マイクロソフトが共同で策定した仕様。コンポーネント、パターン、フレームワーク、ドキュメントなどの資産(Asset)を一定の形式でパッケージし、流通を推進するための標準仕様として規定されている。2001年9月に最初のドラフトを作成した。2003年をめどにOMG(Object Management Group)への標準提案を予定している。
日本ラショナルの代表取締役社長である斎藤肇氏は、「(コンソーシアムの一員として)現在、富士通をはじめ多くの企業にRAS準拠を呼びかけている。RASが本格的に普及するのは、OMGで標準化が確定した後のことになると思うが、今回のザイトスのように実際の製品を提供するパートナーを増やしていきたい」と語る。
日本ラショナルとテクノロジーパートナー契約を結んだザイトスの「BlueGenet Family」は、国内で初めてRASに準拠した製品である。
ザイトスは「BlueGenet Family」を、4フェイズに分けて順次市場に投入する予定。第1フェイズとして9月には設計開発ツール「BlueGenet Studio」、データ統合・連携ツール「BlueGenet Integrator」、アプリケーション管理ツール「BlueGenet Management Console」を出荷する。第2フェイズは12月で、プロトコル変換ツール「BlueGenet Messenger」を出荷する。RASに準拠したバージョンは、第3フェイズとして2003年4月に出荷する予定。第4フェイズは2003年7月となっている。ザイトスの代表取締役社長 西山正二氏は「BlueGenet FamilyをRASに対応させることで、アプリケーションやソフトウェアモジュールを部品化して流通させることを目指す。また.NETに対応した機能拡張を実装し、Webサービスへの対応も実現する」と意気込みをみせる。
ザイトスはこれまで約10年間、インドのソフトウェア開発企業と共同で開発を行ってきた経緯があり、「ソフトウェアの部品化および再利用の促進を図ることが、効率的な開発の実現につながることを実感している」(西山氏)、という。
(編集局 谷古宇浩司)
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