HPとコンパック、IA-32サーバ統合で国内トップシェアを狙う

2002/7/26

ロープロファイル・サーバ「ProLiant DL G2」(HPのLp1000rを統合する)
 日本ヒューレット・パッカードとコンパックコンピュータの製品ラインアップの発表が相次いで行われている。両社は、7月17日に発表したストレージ製品の統合に続き、7月25日はIA-32サーバのラインアップの発表を行った。コンパックコンピュータ取締役 樋口泰行氏は「国内のIAサーバ市場の出荷台数は前年比10%減という厳しい状況にある」としながらも、「統合後のIAサーバのシェアは19%(コンパック12%、HP7%)になる」とし、国内市場でのイニシアティブ獲得に向けて意欲を見せた。なお、IAサーバ市場で19%のシェアは、1位のNEC(20%)に次いで2位に浮上する見込みである。

 両社は、これまで販売してきた日本HPのエントリサーバ「hp netserver」、コンパックのエントリからハイエンドサーバ「Compaq ProLiant」を新ブランド「hp ProLiant」に統合する。なお、IA-64サーバについての統合後のブランドは未定。

「hp server rp2470」
 将来的にはアプリケーション業務を担当するフロントエンドサーバから、バックエンドでデータベース管理を行う基幹サーバまでのサーバ製品をインテル・アーキテクチャ製品で構成する方向で製品開発を進める計画。その中で、「hp ProLiant」は中堅・中小企業の情報システムからエンタープライズレベルのシステムまでをカバーする製品群となる。
 
 新ラインアップの登場に合わせて販売完了となる「hp netserver」「hp server」シリーズの各製品は、オプションの継続提供、評価プログラムの提供、サービス・サポートの継続など、新ブランドへのシステム移行を促すサポート体制を提供する予定である。

 サーバ製品統合後の基本方針は以下のとおり。
  1. コーポレート、ロープロファイル、ミッドレンジのカテゴリは現行のCompaq ProLiantシリーズ、エントリレベルのサーバは現hp server tc2100シリーズで構成される
     
  2. サーバストレージ、smartアレイコントローラ、ラック、UPS、システム管理ソフトウェアは、Compaq ProLiantで使用されているものに統一
     
  3. ブレードサーバはデータセンター市場にはCompaq ProLiant BLライン、通信業界向けにはHPのブレードサーバを提供する
     
  4. 既存のhp netserver、hp serverのユーザーに対してシステムの整合性、互換性を保証し、切り替えについては評価プログラムを提供する。
  両社では会社統合に先立ち、営業体制を統合する計画で、8月1日に発表を行う予定。

(編集局 谷古宇浩司)


[関連リンク]
コンパックコンピュータの発表資料
ヒューレット・パッカードの発表資料

[関連記事]
コンパックを飲み込んだ新生HP、体制と製品ロードマップを公表 (@ITNews)
ストレージも完了、コンパックとHPの統合作業 (@ITNews)
今度はIAサーバでも本気で戦うと、日本IBM (@ITNews)
エンタプライズ向けIAサーバ、次の 戦いへ (NewsInsight)
2006年、IAサーバの5台に1台がブレードサーバに (@ITNews)
サーバのブランド名を統一、IAへのシフトを見せるHP (@ITNews)
サーバ市場のキーワードはLinux、アプライアンス、SIAS (@ITNews)
コンパック、最大240台ものサーバを構築できるサーバブレード (@ITNews)

情報をお寄せください:



@ITメールマガジン 新着情報やスタッフのコラムがメールで届きます(無料)