大企業でも進むASPによるCRM導入
2002/10/8
セールスフォース・ドットコムは10月7日、同社が提供するASPによる統合CRMシステム提供サービス「salesforce.com」の全世界でのユーザー企業数が、2000年3月のサービス開始以来2年半で5000社を超えたと発表した。現在、107カ国で合計7万人の利用者がおり、1000人を超える大規模ユーザーもあるという。
日本でも2001年2月のサービス開始以来、1年あまりで250社以上に導入されており、中には全国の営業所を撤廃し、在宅営業による営業業務のネットワーク化を実現した例などがあるという。
同社は今年、1000ユーザー規模の企業を対象にした「salesforce.com Enterprise Edition」を投入、システムの短期導入ニーズの高まりという追い風を受けて、最近では大企業・大規模ユーザーからの商談が毎月数十件と急増している。
このEnterprise Editionは、ERPなどユーザー企業が持つ既存の社内システムなどと接続するためのAPIが用意されているため、大規模ユーザーでは各種システムとのインテグレーション・ニーズも急速に伸びている。すでにsalesforce.comをSCMに連結し、商談情報ごとに適正物流計画を行っているなどの事例もあるという。
これらの需要に対応するため、同社日本法人でも、「販売、ならびに導入コンサルティング、システムインテグレーションに関して、パートナーとの協業を戦略的に推進中」(セールスフォース・ドットコム 北村彰 代表取締役社長)としている。
また、salesforce.comはマルチリンガル・マルチカレンシー対応を実現しているため、全世界規模でのグローバルなCRM展開に利用される例もあるという。この場合も、顧客情報は単一のデータベースに統合しながら、ワークフローは各国のスタイルにカスタマイズすることができる。
こうしたグローバル企業への導入支援のため、同社は今秋よりグローバルサポート体制をアジア、米国、ヨーロッパでスタートする。さらに、ユーザー会の設立も予定されており、来年には大規模なカンファレンスを米国、ヨーロッパ、および日本で計画しているという。
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