富士通、ハードベンダでは初の企業向けIP電話サービス開始
2003/3/1
富士通 ネットワークサービス本部 本部長の太田幸一氏 |
富士通は2月27日、企業向けIP電話網の構築、運用サービス「FENICS IP電話サービス」の開始を発表した。IP-VPNサービスや広域イーサネットサービスで活用してきた企業向けネットワーク「FENICS」のインフラを利用し、セキュリティを確保したIP電話環境を提供するというもの。国内大手ハードベンダでは初めての試みである。
「FENICS」は1985年に同社が開始した企業向けネットワークソリューションサービスの総称で、LAN構築、IP-VPN、広域イーサネット、インターネットVPNなどのWAN構築、ビジネスアプリケーション、データセンタ(iDC)の通信インフラといったサービス・ラインアップを擁する。同社では、今回のIP電話サービスを「FENICS」の新メニューとして追加し、企業におけるIPネットワーク・インフラの構築、運用をアウトソーシングとして受注するビジネス需要に期待をかける。
同社ネットワークサービス本部 本部長の太田幸一氏はIP電話サービスの導入メリットについて「(国内での)外線通話料が3分間8円まで引き下げられること、既存のネットワークと電話網を融合してフルIP化する『IPセントリック』なネットワークが構築できること」を挙げる。つまり、大幅なコスト削減が実現できるというわけだ。具体的には、管理コストやPBXの導入・運用管理費用が30〜50%削減できるという。現在のFENICSのユーザー数は3500社。FENICS IP 電話サービスユーザーの新規獲得により、「今後3年間で4500社(売り上げは1400億円)にまで引き上げたい」(太田氏)考えだ。
これに先立ち、 富士通社内では、2002年から全事業所(約300事業所)を対象に3600台のIP電話を導入を開始した。すでに多くの社員は、IP電話アダプタ、ハンドセット/ヘッドセットなどでVoIPを利用しているという。
(編集局 富嶋典子)
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