Windows対応のPostgreSQL 8.0、大規模システム浸透を狙う
2005/1/22
PostgreSQL Global Developmentはオープンソースのデータベースソフト「PostgreSQL 8.0」を1月19日にリリースした。初めてWindowsに対応したバージョンで、1月21日には日本語版のPostgreSQL 8.0インストーラも発表された。エンタープライズ対応の機能を実装し、大規模システムへの導入を狙う。
これまでのバージョンのPostgreSQLは、Windows上で稼働させるためにエミュレータが必要で、パフォーマンスの低下が指摘されていた。8.0はWindowsをネイティブサポートし、「性能面で以前と比べると大幅な改善がされています」とPostgreSQL Global Developmentは指摘している。
8.0は大規模システムでの利用をにらんだ機能強化が行われた。テーブルスペースをサポートし、大きなテーブルやインデックスを別々のディスクスペースに作成できるようになり、問い合わせの性能が向上。また、自動で保存されるアーカイブ・トランザクション・ログを使ってデータを完全に復旧する機能が搭載された。SQL標準のセーブポイントも実装され、エラー時にトランザクション全体ではなく、その一部だけをロールバックできるようになった。
パフォーマンスの強化ではキャッシュ技術の「Adaptive Replacement Cache」(ARC)アルゴリズム、バッググラウンド・ライター・プロセス、VACUUM遅延機能などを搭載し、ディスクとメモリを最適化した。PostgreSQL Global Developmentでは「データベースへの負荷が突発的に高くなったときでも、負荷が予測しやすくなるとともに安定した性能が得られる」と説明している。
PostgreSQL 8.0は「PostgreSQL Global Development Group」のWebサイトや「PgFoundry」でダウンロードできる。
(@IT 垣内郁栄)
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PostgreSQL Global Development Group
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