開発ツールSun Java Studio Enterprise 8、無償でリリース

2005/11/10

 サン・マイクロシステムズはJavaOne Tokyo 2005会期中2日目の11月9日、Javaアプリケーションプログラムの統合開発環境「Sun Java Studio Enterprise 8」を発表した。オープンソースのJava開発環境NetBeans 4.1をベースに開発されたこの統合開発環境は、サンによるJava開発環境ツールの新戦略に基づいて無償で提供される。なお、2004年11月発表のSun Java Studio Enterprise 7は、従業員1人当たり5ドルまたは永久ライセンスが1895ルだった。

米サン・マイクロシステムズ Java Developer Platform and Developer Products担当バイスプレジデント ジェフ・ジャクソン氏(左)と同 Developer Tools担当マーケティング・ディレクター ダン・ロバーツ氏(右)

 米サン・マイクロシステムズのプレジデント兼COO ジョナサン・シュワルツ(Jonathan Schwartz)氏が唱えた「参加の時代」を促進させる具体的な手段として、同社は開発プラットフォームとしてのソフトウェアの統合開発環境を無償で提供し、開発者コミュニティSun Developer Networkの拡大を目指す新戦略を発表している。そのため、Sun Java Studio Enterprise 8は無償提供となり、さらに、JSFを実装したGUI開発ツール「Sun Java Studio Creator」も無償となる。

 NetBeans 4.1 IDEに含まれていないが、Sun Java Studio Enterprise 8には含まれている機能には以下のものがある。「UMLによる統合モデリング」、チャット機能の「インスタント・ディベロッパ・コラボレーション」、チューニング機能の「Enterprise Application Profiler」、ポートレット開発モジュール「Portlet Builder」、静的・動的検証機能「Java Application Verification Kit for the Enterprise」など。

 このIDEは、ポータル用のコンポーネントやWebサービスの開発、デバッグ、試験、導入、チューニングなど適した機能を備える開発環境。開発者同士のコラボレーション機能やUMLによるモデル生成プロセスを追加することで、マーカー不要のラウンドトリップモデルを採用した点が特徴的。

(@IT 谷古宇浩司)

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Sun Java Studio Enterprise 8
Sun Developer Network

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