“RSSのデータベース化でWeb 2.0”の新サービス
2005/12/13
ドリコムは12月12日、RSSフィードのデータベース化を中核とする新サービス、「ドリコムRSS」を開始したと発表した。同社がこれまで提供してきたサービスを統合し、一部機能を追加した。
ドリコムRSSは、個人ユーザー向けの統合的な無料RSS関連サービスで、以下の4つの機能を持っている。Web上で操作できるRSSリーダー、RSSリーダーで収集しているRSSをニュースページとして構成して公開できる機能、気に入ったブログを登録して更新状況を確認できる機能、そして気に入ったニュースやWebページを自分のブログにクリップできる機能だ。
ドリコムは、同サービスを利用するユーザーが集めるRSSやその他の個人属性情報をデータベースとして蓄積、これに広告を結びつけるという。
ドリコムの社長、内藤裕紀氏は、Web 2.0についての自らの考え方を説明し、新サービスはこの考え方に沿ったものであると説明した。「Web 2.0とは、ソーシャル・データベースの構築とほとんどイコールだと思う。つまり、何らかのデータベースをソーシャルなものにすること、サードパーティがAPIを活用できる環境を作ること、そしてデータベースを活用した広告による収入だ。特にこれまでのWeb 2.0に関する議論ではビジネスモデルが欠落している」と同氏は語った。
ドリコムRSSでは、同社がこれまでに「MyBlogList」サービス(自分用のページに、登録したブログの更新情報を表示できるサービス)の提供を通じて蓄積した約20万のRSSをデータベース化。これを同社のサービスの中核として、拡大を図っていく。さらに、個人が自分の好みのRSSを組み合わせ、ニュースページとして公開できるサービスにより、同社が「RSS Generated Media」(RSSにより生み出される媒体)と呼ぶメディアをつくり出していくという。
ドリコムは、2006年春にも同サービスのAPIを公開する。これによって「Google MapsとドリコムRSSを誰かが組み合わせて都市伝説をテーマにしたサイトをつくるなどが考えられる」(内藤氏)。
ドリコムは、同社がこれまでブログ広告で提携してきたサイバーエージェントと、新サービスにおける広告でも協業する。サイバーエージェントは、新サービスを対象として「MicroAd」という新商品を展開する。同社がMicroAdで目指すのは、コンテンツに連動するだけでなく、ユーザーの属性にも連動した広告。各ユーザーが収集しているRSSに登場する言葉や、RSSに対して各ユーザーが行った分類などをデータベースに蓄積、さらにRSSデータベースから抽出する注目キーワードを結び付けるなどして、広告をカスタマイズする材料として用い、個人にターゲットを当てた広告としての価値を高めていくという。
(@IT 三木泉)
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