MS、NTTコムなどが検証開始、「WAFS」って何?

2006/2/9

 ブロケード コミュニケーションズ システムズとマイクロソフト、NTTコミュニケーションズの3社は2月8日、広域ファイルサービス(Wide Area File Service:WAFS)の共同検証を開始したと発表した。検証は2月末までで、成果はNTTコムのオンデマンドホスティングサービス「AGILIT」の1サービスとして提供する予定。

 WAFSは企業の支社、支店、各部署などにあるファイルサーバを統合し、ユーザーにはWANを経由してアクセスさせる仕組み。しかし、WANを経由してファイルサーバにアクセスすると、LANと比べてパフォーマンスが大きく低下する。LANと比べてWANの帯域が限られたり、CIFSプロトコルがWANでの利用を前提に考えられていないからだ。

 3社が検証を開始したWAFSは独自プロトコルやキャッシュ技術を利用し、WAN環境でのファイルアクセスを高速化する。検証で利用するブロケードのWAFS製品「Tapestry WAFS」は独自開発のプロトコルを利用し、「WAN環境でもローカルでの動作と同様のハイパフォーマンスを実現」(ブロケード)するという。排他制御や同期/非同期管理機能もあり、データの一貫性や整合性を保証できるという。CIFSとNFSのデータに対応する。

 検証ではNTTコムのデータセンターをファイルサーバの統合拠点にし、Tapestry WAFSと「Windows Storage Server 2003」を分散した各拠点に設置する。拠点間の帯域や距離、ファイルサイズなどを変更することで実運用に対応できる実測値を測定。実際のサービス提供に結びつける。

(@IT 垣内郁栄)

[関連リンク]
ブロケードの発表資料
マイクロソフト
NTTコミュニケーションズ

[関連記事]
ブロケード、Windows環境で抜群な性能のWAFS (@ITNews)
WAN環境でもLAN内で操作してるかのような速さを〜EMC (@ITNews)
もうSANスイッチだけではない、ブロケード (@ITNews)
サポート切れ間近、NT 4.0のファイルサーバをどうする? (@ITNews)

情報をお寄せください:



@ITメールマガジン 新着情報やスタッフのコラムがメールで届きます(無料)