ミラポイントジャパン、ほとんどすべての製品を一新
2006/4/5
ミラポイントジャパンは4月4日、同社製品の全般的なアップグレードによるラインアップの一新と、パートナーシップ強化について発表した。
同社はメールサーバ「Mirapoint Message Serverシリーズ」とメッセージゲートウェイ「Razor Gateシリーズ」をアプライアンス形式で展開してきたが、今回の発表で、2005年末に発表されたローエンド製品を除くすべての製品がリニューアルされた。
同社の製品は、インテルCPUを採用した筐体(きょうたい)で専用OSを動かしている。今回の新製品群では、サイズはより小型になった一方、CPUやメインモリの強化、そしてハードディスク内蔵製品では記憶容量の拡大が図られた。メールサーバのパフォーマンスは旧シリーズと比較して約25%アップ、一方メッセージゲートウェイは最大約40%アップしたという。これに伴い、OSもバージョンアップされている。
ミラポイントジャパン社長の湯佐嘉人氏 |
同社は2005年末、「M50」という、同社として初めてのローエンドメールサーバ・アプライアンスを発表した。これにより、ISPをはじめとするメッセージングサービス事業者から、従業員50人程度の中小企業まで、「あらゆる規模のユーザー企業をカバーできるようになった」と同社取締役社長の湯佐嘉人氏は話した。
ミラポイントジャパンは2000年に日本市場で最初の製品を発売したが、当時大量に販売されたメールサーバが更新時期を迎えており、新世代製品は買い替え需要にマッチすると同社では話している。また、ローエンド製品による顧客層の拡大や、買い増しニーズの掘り起こし効果にも期待している。
Mirapoint Message Serverシリーズではウイルス対策やスパム対策をオプション機能として提供しているが、ウイルス対策では、これまでのソフォスによるウイルス対策エンジンに加え、エフセキュアも選択できるようになった。この2つを両方稼働することもできる。
Razor Gateシリーズでは、SMTPプロキシとして動作するだけでなく、POP、IMAP、HTTPのプロキシ機能を搭載していることが大きな特色となっている。複数のメールサーバにユーザーのメールボックスを分散配置している場合でも、メッセージアクセスプロトコルをプロキシし、LDAPサーバに問い合わせて適切なサーバへリダイレクトする仕組みを提供。メールサーバの運用を容易にしている。
ミラポイントジャパンはパートナー戦略の強化を通じて、同社製品の機能の幅を広げようとしている。電子メールの暗号化ではPGPと提携。バックアップやアーカイブでも、まもなく提携ベンダを発表できるという。さらに外部とのインスタントメッセージングの監視・制御では、米ミラポイントがインスタントメッセージング対策製品を持つフェイスタイムとの提携を発表した。日本語対応作業はほとんど終了しており、こちらもまもなく国内市場で提供開始できるという。
これらパートナー製品の提供形態はさまざま。「必ずしもウイルス対策エンジンのように、製品のオプション機能としてミラポイントジャパンが販売するという形にはならない」と、同社技術部部長 徳久賢二氏は述べた。
(@IT 三木泉)
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