「セキュリティソフトの押し売りに注意」、シマンテック

2006/8/18

 シマンテックは8月17日、「ウイルスに感染しています」などと、うそのメッセージをWebブラウザやデスクトップに表示して不必要なセキュリティソフトウェアをユーザーに購入させる「セキュリティソフトの押し売り」に注意するよう呼びかけた。同社は押し売りについて「完全なソーシャルエンジニアリングだ」と説明し、「慌てたり怖がったりせず、冷静にメッセージの内容を分析してください」とアドバイスしている。

 セキュリティソフトの押し売りについては情報処理推進機構(IPA)も注意を呼びかけている。IPAによると押し売りについての相談件数は今年3月に4件だったが、4月に40件に急増。その後も5月に41件、6月に24件と相談が続いている。7月も43件の相談があり、沈静化は見られない。

 セキュリティソフトの押し売りは「いったん購入を承諾してしまうと、キャンセルができなくなったり、手続きを完了するまで督促の表示が繰り返される」とシマンテックは指摘。そのうえで、「このようなセキュリティ製品は多くの場合、全く機能しないか、逆に悪質な動作をするものさえある」と注意を促している。

 セキュリティソフト押し売りの被害を避けるには、最初の警告表示が出た時点でウィンドウの「×」をクリックしてウィンドウを閉じることが適切とシマンテックは説明。「OK」や「ダウンロード」「保存」などのボタンをクリックすると被害に遭う危険があるという。

 さらに「メッセージに不自然な単語や言葉遣いが見受けられる場合が多いため、メッセージ表記をよく分析する」ことを勧めている。PCが実際にウイルス感染していないか不安な場合は、シマンテックの「セキュリティチェック」など無償のサービスで感染の有無を確認できる。

(@IT 垣内郁栄)

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シマンテック
IPAの発表資料

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