FlashをPDFフォームに統合、アドビがワークフロー次期製品で実装へ
2006/9/23
米アドビ システムズはPDFベースのワークフロー構築システム「Adobe LiveCycle」に、買収したマクロメディアのFlash技術を統合する方針だ。2007年にも出荷開始するLiveCycleサーバ製品の次期バージョンに盛り込む。ユーザーインターフェイスを柔軟に構成できるFlash技術を活用し、ユーザーの使い勝手を向上させる。
米アドビのエンタープライズ&デベロッパービジネスユニット担当 グループプロダクトマーケティングマネージャ ブライアン・ウィック氏 |
米アドビのエンタープライズ&デベロッパービジネスユニット担当 グループプロダクトマーケティングマネージャ ブライアン・ウィック(Brian Wick)氏が明らかにした。ウィック氏はLiveCycle次期バージョンにFlashを組み込むことで、「PDFフォームをダイナミックにできる」と狙いを説明した。
具体的にはエンドユーザーがデータを入力、確認する画面でFlashを活用する考え。ウィック氏は「ユーザーがオンラインのときはFlashベース、オフラインのときはPDFフォームなどユーザーの環境によってダイナミックにUIを切り替えるようにする」と説明した。LiveCycle次期バージョンは開発環境の充実も強化ポイントの1つ。Flashベースのリッチクライアント開発環境であるFlexをLiveCycleの開発環境のUIに用いることも検討しているという。
LiveCycleは行政や金融サービスで強みを持つ。今後は製造やテレコム向けを強化する考え。グローバル展開する製造業では特に知的財産の保護などセキュリティ対策へのニーズが高まっているといい、ウィック氏はドキュメントに対して閲覧期間などのアクセス制限を設けることができる「LiveCycle Policy Server」を売り込む考えだ。
LiveCycle Policy Serverは新バージョンの7.2を11月にも国内で出荷開始する。PDFのほかにCADドキュメントやMicrosoft Word、Excelのドキュメントもアクセス制限をかけることが可能になる。ウィック氏は「設計文書など社外で共有することが多いドキュメントも安全に保護できる」と話し、日本での広がりに期待を示した。
(@IT 垣内郁栄)
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アドビ システムズ
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