米Talismaの次世代コンタクトセンター構築コンポーネント

顧客とのやりとりを変革するためのナレッジベース製品が国内発売

2006/11/14

 ヴァイタル・インフォメーションは11月14日、同社が国内総代理店を務める米Talismaのコンタクトセンター用ナレッジベース構築製品「Talisma Knowledgebase」を、2007年3月に国内発売すると発表した。

 これはTalismaのWebコンタクトセンター向けソフトウェアシリーズを構成する製品の1つ。ほかには顧客応対管理の「Talisma CIM」、顧客情報管理の「Talisma CRM」がある。

 Talisma KnowledgebaseではFAQデータベースを構築したり、パンフレットなどの文書を管理し、顧客に向けて公開することができる。米Talismaは現在33カ国に700社強の顧客を持つが、そのうち450社がKnowledgebaseを使っているという。

 Talisma Knowledgebaseでは、オフィス文書などからナレッジベースを構築し、承認プロセスを経てWebポータルに公開、さらにコンテンツを分析・レポートするという一連のプロセスを低コストで迅速に組み上げることができるという。

talisma01.jpg 米Talisma プロダクト&アライアンス担当上席副社長 ティム・マクマレン氏

 米Talismaのプロダクト&アライアンス担当上席副社長ティム・マクマレン(Tim McMullen)氏によると、米ユナイテッド航空は同製品を90日以内で導入終了し、導入後最初の1カ月で500万ドルの経費削減を実現したという。

 ヴァイタル・インフォメーションによると、国内ではジャストシステムの「ConceptBase」やオーシャンブリッジの「Net-It Central」が競合相手になるだろうという。Talisma Knowledgebaseのエントリ版(最大1000文書を登録可能、登録者として5ユーザーが利用可)は税抜価格で79万円。競合他社よりも安い価格設定で市場を開拓していきたいという。

 しかしTalismaのマクマレン氏は、「最大のメリットは同一シリーズのほかの製品と併用した際に得られる」という。Talisma Knowledgebaseではビジターの検索履歴をオペレータがリアルタイムで追跡できる。これを活用して、Talisma CIMの1機能であるチャットによりオペレータが顧客に対してコミュニケーションをしかけ、顧客の検索履歴に基づくやりとりをするなどが可能になる。同社では2007年春にもピア・ツー・ピアのVoIP機能を付加したTalisma CIMの新バージョンを提供予定で、コストを抑えながらもユーザーニーズに応じてFAQによるセルフサービスからチャット、VoIPと、コミュニケーション手段をエスカレーションできる、効率のよいコンタクトセンターサービスの構築製品を提供していきたいという。

 米Talismaは製品ライセンスのほか、ASP形式でも同社のコンタクトセンター用技術を展開している。ヴァイタル・インフォメーションも国内で同様なサービスを提供したい考えだが、価格や時期は未定。

(@IT 三木泉)

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