リソース利用効率の高いシステムを提案

NECがグリッド技術を障害復旧に生かす新製品

2006/11/20

 NECは11月20日、企業におけるディザスタリカバリ(災害復旧)にグリッド技術を適用するためのミドルウェア「WebSAM GlobalGridOrganizer R1.0」(GGO)を販売開始したと発表した。同社によると、経済産業省が国内システムベンダ3社などと共同で2003〜2005年度に実施した「ビジネスグリッドコンピューティングプロジェクト」の成果を生かした初めての製品という。

 新製品では、遠隔的な2拠点を結ぶ災害復旧に必要なサーバやストレージのリソース割り当てや管理、障害時の復旧シナリオを定義することができ、これを同社の統合プラットフォーム管理ソフト「WebSAM SigmaSystemCenter」やサーバ監視ソフト「WebSAM SystemManager」によって自律的に適用、監視することができる。

 GGOは、待機側拠点で専用のサーバやストレージを必要としない点が、従来のディザスタリカバリシステムに比べた場合の利点だという。平常時には待機システム上で別アプリケーションを稼働させておき、非常時にはリソースの割り当てを変更して、障害が発生した本稼働システム上のアプリケーション運用を引き継ぐことができる。

 適切な権限を持つスタッフがディザスタリカバリの開始をGGOで指示しさえすれば、残りの作業は自動的にGGOおよびこれと連携したツールが実施する。

 GGOとディザスタリカバリに必要なオプション製品を組み合わせると、価格は約2000万円。NECではGGOを今後3年間に50システム販売することを目標としている。

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