Flex開発環境も統合
「アプリ開発が楽になる」、Adobe LiveCycle新版が来年登場
2006/12/04
米アドビ システムズはドキュメントワークフローのサーバ製品「LiveCycle」の新版を2007年中頃に出荷開始する。アーキテクチャを大きく変更し、サービスの柔軟性を高めたのが特徴。FlashベースのWebアプリケーション開発ソフトウェア「Flex」も取り込み、ユーザーインターフェイスの選択肢を拡充する。
米アドビのテクニカル マーケティング担当 シニア ディレクター ジョン・ホガーランド氏が明らかにした。「LiveCycle 8」(仮)とも呼ばれる新版は、個別製品ごとに持っていたXMLやPDF作成、承認などの機能を、新たに開発したプラットフォーム製品に統合する。単一のプラットフォーム上に個別製品がモジュールとして接続し、サービスを提供する仕組みだ。プラットフォームには他社製品や自社開発のソフトウェアを接続することも可能で、「ワークフローを利用するアプリケーション開発を楽にする」とホガーランド氏は説明する。
また、アドビはLiveCycle 8に新しい開発ツールを追加する。Eclipseベースのツールで、Flexアプリケーションの開発も可能。フォームやビジネスプロセスの設計にも対応する。LiveCycle 8環境でのワークフロー開発は、Webアプリケーション開発者のほかに、フォーム開発者、ビジネスプロセス開発者、Webデザイナなどが協力して開発するのが一般的になる。新開発ツールは開発にかかわるコンテンツをリンクし、複数の開発者が協力して開発できるようにする。
Flexアプリケーションの開発環境がLiveCycleに加わることで、ワークフローを利用するエンドユーザーの選択肢が広がる。バージョン7.2までエンドユーザーが使えるクライアントツールはWebブラウザ(HTML)か、Adobe Acrobat/Readerだった。8では新たに「Adobe Flash Player」が加わる。オンライン環境でリッチなインターフェイスを使うならFlash Player、オフライン環境で使うならAdobe Acrobat/Readerなどと使い分けが可能。
さらに2007年初めにもベータ版の公開が予定されているアドビのウィジェットツール「Apollo」をクライアントツールとして使うことが可能で、ホガーランド氏は「Apolloを使えばオンライン、オフラインを問わずにFlexのリッチなアプリケーションを利用できるようになる」と説明した。
LiveCycle 8は国内では2007年後半に登場予定。プラットフォーム製品と各モジュールを同時にリリーする計画だ。
関連リンク
関連記事
情報をお寄せください:
最新記事
|
|