省スペース・ニーズへの対応を強化
富士通が「小さい」「静か」「省エネ」で世界最高水準のサーバを発表
2006/12/20
富士通は12月20日、設置面積の小ささ、静音性、省エネ性で世界最高水準を実現したエントリーサーバ「PRIMERGY TX120」を発表した。
新製品は「お客様と一緒に開発した製品。タワー型のデスクトップPCと並ぶサイズだが実はサーバ、というコンセプトで売っていきたい」(同社サーバシステム事業本部 本部長代理 増田実夫氏)。
TX120は幅99mm×奥行399mm×高さ340mm。タワー型デスクトップPCと変わらないサイズに仕上がっている。富士通ではこの製品のために2.5インチのハードディスクドライブを採用、ヒートパイプ式ヒートシンクや電源装置も小型化を図った。無停電電源装置(UPS)についてもTX120と同サイズのものをAPCと共同開発した。
騒音対策では主にファン関連でいくつかの対策を施した。熱源となるCPUやチップセットを一直線上に配置、さらに吹き込み用と吸い出し用の2つを組み合わせたファンを採用することで、低速回転で騒音を抑えながらも効率の高い冷却を実現した。結果として騒音を稼働時でも32dBに抑えることに成功したという。
消費電力も最大構成での稼働時で、デスクトップPC並みの175Wを実現、このためCPUには「Intel Xeon 3000番台」を採用した。2.5インチディスクドライブやきめ細かな制御が可能な可変ファンの採用も省エネに貢献している。
多くの点でデスクトップPCと同様な使い勝手を目指した新サーバだが、サーバとしての機能は一通り備えている。2台搭載可能な2.5インチディスクドライブはSATAではなくSASであり、ホットプラグにも対応。また、ハードウェアでのRAID 1構成を可能にするコントローラを搭載する。さらにOSが起動していない状態でもサーバの遠隔制御ができるようにするチップが備わっている。
富士通では省スペースに関する顧客ニーズに応えることで用途を広げ、SOHOはもちろん、研究室や病院、図書館など静音性が求められる場面での利用が増えることを期待している。店舗では余地の少ないバックヤードでなく、カウンター下に設置されるようなシナリオも想定、今後3年間で3万台を売り上げたいとしている。
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