1日に160GB増える観測データを解析

カミオカンデに富士通のブレードサーバ採用

2007/01/12

 富士通は1月12日、ニュートリノ研究で知られる東京大学宇宙線研究所の「スーパーカミオカンデ」の実験解析システムを受注し、同社のブレードサーバや高速分散ファイルシステムを納入すると発表した。2007年3月に稼働予定。

 計算サーバはPCクラスタで、デュアルコアのXeonプロセッサを2基搭載するブレードサーバ「PRIMERGY BX620 S3」270台で構成。合計1080のコアとなり、従来システムに比べて約35倍の演算性能を持つという。これまでに蓄積されている観測データが550TB、1日の増加分が約160GBと膨大であることから、ストレージシステムも一新。従来システムの約2倍に相当する1秒当たり750MBの転送速度を実現した。また、これまでテープライブラリに保存していたような過去のデータでも頻繁にアクセスのあるデータについては大容量ディスクストレージに移行することで、解析の高速化を図る。

 スーパーカミオカンデは、2002年にノーベル物理学賞を受賞した小柴昌俊東京大学名誉教授による超新星ニュートリノ検出実験などで知られる。

kamiokande01.jpg スーパーカミオカンデの内部(写真提供:東京大学宇宙線研究所 神岡宇宙素粒子研究施設)

(@IT 西村賢)

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