プロフェッショナル フォトグラファー向け

150以上のRAWファイルに対応、ADOBE PHOTOSHOP LIGHTROOM

2007/01/30

パブリックベータは100万件以上のダウンロード

アドビ写真 アドビ システムズ プリント パブリッシング部 フィールドマーケティング マネージャー 栃谷宗央氏

 アドビ システムズは1月30日、カメラで撮影後のデジタルデータを現像、管理できる「ADOBE PHOTOSHOP LIGHTROOM」(Mac、Winハイブリッド版)を3月23日に発売すると発表した。現在公開されているパブリックベータ版は全世界で100万件以上のダウンロード実績を誇り、50万人以上のユニークユーザーを獲得している。

 LIGHTROOMという製品名が示すように、同製品はフィルムカメラにおける暗室(DARKROOM)作業などをPC上で行うものだ。大量のデジタル画像の読み込み、選択、現像、公開といった撮影後の一連のワークフローを一元的に管理できる。同社には、同様の機能を持った製品として「Adobe Bridge」があるが、「前者はプロフェッショナル・フォトグラファーの利用に特化した製品であるのに対し、後者はデザイナーやクリエイター向けの製品として差別化を図っている」(アドビ システムズ プリント パブリッシング部 フィールドマーケティング マネージャー 栃谷宗央氏)という。

150種類以上のRAWフォーマットをサポート


ADOBE PHOTOSHOP LIGHTROOMのインターフェイス(クリックすると拡大)

 ADOBE PHOTOSHOP LIGHTROOMの大きな特徴は、150種類以上(栃谷氏)のRAWフォーマットに対応している点。Nikon D40、同D80、PENTAX K10Dといった最新機種もサポートする。通常、デジタル現像作業では、各カメラメーカー独自のRAWフォーマットデータのほか、DNG(Digital Negative)フォーマットデータを元データとして利用するのが普通だが、「JPEGやTIFFファイルでも画質を劣化させずに現像作業が行える」(同)としている。

ライブラリモジュールと現像モジュールで大幅な機能変更

 ADOBE PHOTOSHOP LIGHTROOMは「ライブラリ」「現像」「スライドショー」「プリント」「Web」といったそれぞれが独立したモジュールで構成されている(それぞれのモジュールのSDKは公開される予定)。製品版は、パブリックベータ4.1から機能強化が行われているのだが、特に大幅な機能変更が施されたのは「ライブラリ」と「現像」モジュールである。

 通常、大量の写真の中から自分の望む写真を探し出す場合、検索ボックスにテキストを打ち込む。同製品は、それに加えて「撮影日時」で検索することも可能。テキスト検索の場合、データはファイル名を書き換えておくか、あらかじめメタデータを書き加えておく作業が必要になる。しかし、データが大量にある場合、そのような作業がおろそかになることが多い。撮影日時を細かく指定して検索する機能は重宝する。

 現像モジュールのワークフローで特徴的だったのは、中央の編集作業画面にマウスのカーソルを合わせるだけで、左右のパラメータ・スライダが変化することだ。この仕様により、編集画面を見ながら直感的に色温度やトーンカーブの調整が行えるようになった。そして、一連の編集作業は、ヒストリーパネルで記録され、スナップショットパネルで編集状態を保存できる。

 価格は3万3600円(税込み)だが、アドビストアでは7月5日までキャンペーン価格として2万3100円(税込み)で販売する。

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(@IT 谷古宇浩司)

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