2007年にはアウトソーシング事業に注力
国内ITサービス市場で存在感を示したい、日本HP
2007/02/01
日本ヒューレット・パッカード(日本HP)は2月1日、同社のITサービス事業に関する2007年の戦略を報道関係者に対して説明した。この中で同社 HPサービス事業統括 取締役副社長執行役員 石積尚幸氏は「HPはプリンタの会社というだけでなく、ITサービスでトップの一角を占める企業として認識してもらえるようになりたい」と抱負を述べた。
ITサービス事業は2006年度の日本HPにおける売上高の42%を占め、エンタープライズストレージ・サーバ(29%)、パーソナルシステム(20%)、イメージング・プリンティング(7%)を大きく引き離して最大のビジネスとなっている。
しかし、売り上げ規模を他社と比較した場合、国内のITサービス市場において同社は第7位に甘んじており、その絶対額も上位5社に大きく引き離されている。この差を少しでも縮小したいと石積氏は話す。そのためにはHPが多様なITの構成要素を持っていること、そしてグローバルな資源を生かして、効率的に顧客満足度を高めることのできる強みを生かしていきたいという。
HPのITサービス事業は、同社製品の保守/サポート、コンサルティング/インテグレーション、アウトソーシングの3本柱から成る。保守/サポートとコンサルティング/インテグレーションが800億円以上の売り上げを達成している一方、国内の主要ITサービス事業者では最大のビジネスとなっているアウトソーシングの売り上げは100億円に満たないという。石積氏は「これを(ほかの2分野それぞれの売り上げの半分に当たる)400億円以上にするのが最初のチャレンジ」と話した。ただし達成時期は明らかにしていない。
業界別では、通信業界が日本HPのITサービス売り上げの約半分を占める最大の顧客となっている。石積氏は通信業界を「オープンシステムに理解があり、ITを戦略的に活用する業界」と表現、こうした「戦えるセグメント」に対してアウトソーシングを含めた提案を積極的に行っていきたいと話した。その一方で、案件ごとに国産ITベンダと柔軟にパートナーシップを組み、効率的にビジネスを展開していきたいとしている。また、「中国に進出する日本企業がITパートナー探しに苦労している」(石積氏)ことから、こうした企業に対するIT支援を事業として広げていきたいと語った。
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