Oracle E-Business Suiteで開始
初期投資なしにERPを利用、オラクルがオンデマンドを本格展開
2007/02/05
日本オラクルは2月5日、顧客ソフトウェアをデータセンターでホスティングし、アプリケーションをサービスとしてネットワーク経由で提供する「@Oracle」事業を開始すると発表した。第1弾としてERPパッケージ「Oracle E-Business Suite」をオンデマンドで提供する「EBSO@Oracle」を開始した。
オラクルはSaaS(Software as a Service)と併せてオンデマンドサービスを強化している。同社の代表取締役社長 新宅正明氏は「オンデマンドは社会サービス。単なるお預かりサービスではない。オラクルはグローバルでオンデマンドに舵を切っている」と説明。「100億円くらいのクリティカルマスを早期に成し遂げたい」と話した。
オラクルは新しいソフトウェアの提供形態として「Oracle On Demand」を進めている。Oracle On DemandはSaaS型サービスとマネージド・アプリケーションの2つで構成する。SaaS型は2006年10月に「Siebel CRM On Demand」をすでに提供開始。マネージド・アプリケーションも、顧客が自社施設に設置した「Oracle Database」やEBSに対して、オラクルが遠隔で運用管理サービスを行う「@Customer」を提供している。
今回提供を始めたEBSO@Oracleはマネージド・アプリケーションの1つ。EBSの実行環境を米オラクルの米国テキサス州オースティンのデータセンターのサーバに設置し、オラクルが運用管理やネットワークを用意する。300GBのストレージも提供。顧客企業はEBSのライセンス費用、とサポート料、EBSO@Oracleの利用料、カスタマイズ料だけでEBSを使える。ハードウェアやOS、ミドルウェアを顧客企業側が用意する必要がなく、初期投資を抑えられるのが特徴。日本オラクルのカスタマーサービス統括本部 オンデマンド本部長 荻矢隆夫氏は「1000ユーザーくらいまでの場合で非常に高い競争力を持つ」と話した。
EBSO@Oracleの利用料は、人事・経理・販売管理・サプライチェーンなどの専門性を持つ社員向けの「EBS Professional Application User」が、1ユーザー当たり年間22万5000円、月額の場合は1万8750円。経費精算やタイムシート入力などを利用する一般部門の社員が使う「EBS Self Service Application User」は、1ユーザー当たり年間3万円、月額では2500円。契約は年単位で、契約最低料金は1687万5000円。荻矢氏は来年度に10〜15社の成約を目指すとした。「PeopleSoft」「Siebel CRM」などをオンデマンドで提供するサービスも検討している。
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