企業間データの同期化も含む次世代データ統合

インフォマティカのデータ・インテグレーション2.0

2007/02/16

インフォマティカ写真 インフォマティカ・ジャパン 代表取締役社長 内田雅彦氏

 インフォマティカ・ジャパンは2月16日、オンデマンド・データ統合事業の日本展開において2007年度中に「2社以上とのパートナー契約を結ぶ」(インフォマティカ・ジャパン 代表取締役社長 内田雅彦氏)ことを明らかにした。同事業は中小規模企業へ市場拡大を狙う同社にとって、2007年度以降の重要戦略事業という位置付けである。

 インフォマティカ・ジャパンによるオンデマンド・データ統合事業は3段階に分けて進められる。

 第1の段階は、SaaS上に蓄積された顧客データや見込案件データと社内システムのデータ(営業履歴や売上・売掛金などの会計情報、顧客マスター)を接続、同期させる。データ統合ツールとして、米国では2006年7月に「PowerCenter Connect for salesforce.com」をリリースしている。日本市場では、2007年第1四半期に発売する予定。

 第2段階でのオンデマンド・データ統合サービスを経て、第3の段階であるインターネット上でのデータ統合サービスの提供を目指す。インフォマティカがホスティングのプラットフォームを提供し、SaaSプロバイダのサービスと顧客企業における基幹システムのデータを連携する。

 内田氏はこのような事業展開を「企業間のデータ同期化を含んだ次世代のデータ統合事業。いわば、データ・インテグレーション2.0だ」と表現する。

 一方で、従来から行ってきた大規模企業向け社内データ統合事業も継続して行っていく。同事業では、データウェアハウス構築以外のニーズが拡大していると内田氏は言う。例えば、メインフレームからオープン系プラットフォームへのデータ移行や、マスターデータ管理のためのデータ統合という案件が挙げられる。

 現在、案件ベースではデータウェアハウス用途が全体の8割を占めるものの、金額ベースでは6割ほどとなる。つまり、データウェアハウス用途以外での案件は大規模かつ売上規模も大きくなる傾向にあるため、同社としてはこの流れに乗り、データウェアハウス構築のための単なるETL(Extract/Transform/Load)の枠組みを超えたデータ統合サービスを提供していきたいとする。

(@IT 谷古宇浩司)

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