中小企業向けBIソリューションで大塚商会と提携も
ビジネスオブジェクツ、中小企業向けBIスイート製品リリース
2007/02/20
日本ビジネスオブジェクツは2月20日、中小企業向けのBI(Business Inteligence)製品「Business Objects Crystal Decisions スタンダードエディション」(以下、Crystal Decisions)を発表した。従来のBI製品は主に大企業向けだったが、本製品では年間売り上げ300億円未満または従業員数1000名未満の中小企業を対象にした。
従来よりビジネスオブジェクツは大企業向けにBIスイート製品「Business Objects XI」を提供している。今回のCrystal Decisionsは、Business Objects XIプラットフォームの全機能を装備しながら、短期間で導入できるように導入設定を合理化している。
今回発表したのはスタンダードエディションだが、2007年第2四半期にはスタンダードエディションにデータ統合機能を加えたプロフェッショナルエディションを、第4四半期にはさらにスコアカード機能などを加えたプレミアムエディションを提供する予定。日本ビジネスオブジェクツ 代表取締役社長 印藤公洋氏は、「従来のBIユーザーは大企業が中心だったので、コンサルティング付きで3カ月くらい掛けて導入を行うのが普通だった。しかし、中小企業の場合はそんなに待ってもらえない。1カ月くらいで導入できるようにしなければならなかった」とコメントした。
Crystal Decisionsスタンダードエディションでは、BIの基本機能であるレポートやクエリー、分析、ダッシュボードなどの機能を提供。非定型検索機能やダッシュボードによる見える化、パフォーマンスマネジメントなどを実現する。ダッシュボードなどは、同社の「Crystal Xcelsius(クリスタル・エクセルシアス)」をベースに作られているという。そのほかの機能には、Microsoft Officeからのデータ連携やクリスタルレポートの閲覧、監査機能、データの抽象化、SharePointとの統合などを備えている。価格は、スタンダードエディションが、5CAL(同時接続数)で280万円、10CALで490万円。第2四半期リリース予定のプロフェッショナルエディションが5CALで490万円から、第4四半期リリース予定のプレミアムエディションが5CALで630万円から。
また、ビジネスオブジェクツは中堅企業向けBIソリューション提供において、大塚商会と業務提携すると発表した。大塚商会は同社の顧客70万社のうち、約8割がCrystal Decisionsのターゲットになると説明。「クイックスタートパックの開発」「業種別導入テンプレート」「ビジネスオブジェクツとの共同セミナーの実施」の3つの活動を中心に共同ソリューションを展開していくとした。
印藤氏は、「ガートナーの調査では、2006年における投資項目においてBIが1位になるなど、BIへの注目度が増している。現在、BI導入企業の5割が大企業だ。今後は、Crystal Decisionsを中心に中小企業市場を開拓していく。実際、当社は大企業向け、中小企業向け、パートナー向けの3つに営業部隊を分けて、再編成した。今後は中小企業向けに投資をしていきたい」と抱負を語った。
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