サーバ仮想化などで6つのメニューを提供
社内の説得も支援します、HPのIT統合コンサルティング
2007/02/27
日本ヒューレット・パッカード(日本HP)は2月27日、IT統合に関する包括的なコンサルティングサービス群をメニュー化したと発表した。サーバ統合をはじめとしたIT統合プロジェクトは、社内政治的な要因で停滞するケースが多い。日本HPでは今回のサービス群に、CIOや事業部門長との合意形成を支援するサービスを含めることで、IT統合の円滑な計画と実現を目指す。
同社が新たに発表したのは次の6つのサービス。
「ITコンソリデーションビジョニングワークショップサービス」
CIOと事業部門長を対象とした2日間のワークショップ形式で、ビジネス上の課題とIT課題を洗い出し、IT統合の位置付けや必要性を明確化する
「ITインフラ環境棚卸サービス」
サーバをはじめとするIT資産を全社的に可視化し、インフラ環境の傾向や運用管理コストを分析する
「ITインフラ環境分析サービス」
IT統合の機会を見出し、どのような統合が可能で、どのような効果が得られるかを定量的に分析するとともに、想定投資回収時期も提示する
「ITインフラ運用評価サービス」
IT統合後の運用を改善するために、現状の運用プロセスを分析し、改善が必要な項目を提示する
「ITコンソリデーションサイジングサービス」
2月15日に同社が発表した「VMware」の導入設計支援サービスと同じ。シミュレーションツールを使い、サーバの仮想化をどのような組み合わせやハードウェア構成で行うと最大の統合効果を得られるかを分析して提案する。まずVMwareを前提にサービスを提供開始し、5月以降にはHP-UXに基づく仮想化環境「HP VSE」を使った同様なサービスを提供する
「ITコンソリデーション基本構想策定支援サービス」
IT統合の戦略立案から移行計画までを網羅したサービス。課題を整理し、中長期的な施策を策定、これに基づいて具体的な計画を立案し、上申書が作成できるように支援する
日本HP マーケティング統括本部 インフラソリューションマーケティング本部 担当部長 久保耕平氏は、新サービスがモジュール化されていることを特徴の1つに挙げた。「各顧客のニーズに合わせて、必要な部分(のコンサルティングサービス)だけを迅速に提供できる」(久保氏)という。また、米HPは自社でIT統合プロジェクトを積極的に進めているが、新サービスにはそのノウハウを盛り込んでいるとともに、災害対策ソリューションやITサービス管理ソリューションとの連携が可能で多様なニーズに応えられるとした。
日本HPにおけるITコンソリデーションの案件数は昨年同期比で2倍になっているが、今回のサービスで、これをさらに倍に増やしたいという。
各案件におけるサーバ仮想化では、HP VSEとVMwareのどちらを適用するかが1つの問題になり得るが、日本HPでは32ビットWindowsのサーバ統合なら基本的にはVMwareを用い、後は可用性要件などとの兼ね合いを顧客と話し合って判断するとしている。
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