アクセンチュアが提案

常識が通用しなくなるデジタルホーム時代のサポート

2007/02/28

 アクセンチュアは2月28日、日本を含む世界主要国で行ったデジタルホームについての調査結果を公表した。同社の通信ハイテク本部 戦略グループ エグゼクティブ・パートナー メディア・エンターテイメント統括 堀田徹哉氏は、デジタル家電をネットワークで相互接続するデジタルホームをスムーズに普及させるには、新しい形態のサポートが欠かせないと指摘した。

accenture01.jpg 通信ハイテク本部 戦略グループ エグゼクティブ・パートナー メディア・エンターテイメント統括 堀田徹哉氏

 調査は国内で1400人に実施。デジタル家電のうちでどのようなサービスを利用したいかの問いに対しては「ステレオでのデジタル音楽再生」が最も多く、今後3年以内に64%の人が使いたいと答えた。デジタル家電のネットワーク化についても関心が高く、48%が「ホームネットワークを構築したい」「インターネットにデジタル家電を個別に接続したい」と回答した。デジタル家電を購入する上で重視するのは、製品の「価格」が最も多く、次いで「使いやすさ」と「機能」が続いた。

 アクセンチュアが注目したのはカスタマサポートだ。デジタルホームは複数の機器やサービス、ネットワークを組み合わせて利用する。それだけトラブルが起きる可能性が高くなり、「技術的なサポートへのニーズは、飛躍的に複雑化、高度化する」(堀田氏)。PCメーカーなどが提供する現状のカスタマサポートは、デジタルホームの中の限られたエリアしか対象にしない。デジタルホームのトラブルを解消するにはPCメーカーだけでなく、通信キャリアやISP、コンテンツプロバイダなどに問い合わせる必要が出てきて、ユーザーは「誰に相談してよいのか判別することが非常に困難になる」(堀田氏)。

 メーカー側にとってもデジタルホームのサポート窓口がバラバラになることは、顧客満足度の低下につながり、デメリットだ。そこでアクセンチュアが提案するのはサポートのワンストップ化。ユーザーの問い合わせを1つに統一し、その窓口でトラブルの原因を切り分ける。その後、各社の担当者に引き継ぐというサポート形態だ。ワンストップで問い合わせを受ける窓口の担当者は、問題を見極める高い能力と、デジタルホームの全体を見渡す把握能力が必要になる。堀田氏は「私見だが通信キャリアが近いのではないか」と話した。

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(@IT 垣内郁栄)

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