Windows Mobile拡大の一方で
女性がスマートフォンを使わない――各社が頭をひねる
2007/03/07
「次のターゲットは一般のビジネスマン」。マイクロソフトのモバイル&エンベデッドデバイス本部長 梅田成二氏は3月7日の説明会でこう強調した。W-ZERO3などWindows Mobile搭載デバイスが増加し、ITに強い関心がある「アーリーアダプター」層にはWindows Mobile搭載のスマートフォンが浸透した。今後は一般ビジネスマンである「モバイルインフォメーションワーカー」への普及を目指すという。
マイクロソフトの調査によると、W-ZERO3に飛びついたのは、1人でPCを平均2.8台、携帯電話を平均2.2台持つというアーリーアダプターだ。いわゆる「オタクやギークが多かった」(梅田氏)。マイクロソフトはこのアーリーアダプターが国内に150万人いると見ていて、そのうち50万人程度がWindows Mobileデバイスを使っているとしている。
カタカナ職業のユーザー増加
Windows Mobileデバイスが各社から発売されることでこのユーザー層が変わってきた。増えつつあるのは一般のビジネスマンで、特に「メディアや外資などカタカナ職業の人」(梅田氏)。マイクロソフトはこの一般ビジネスマンをモバイルインフォメーションワーカーと定義し、今後のターゲットにする。モバイルインフォメーションワーカーになる可能性のあるユーザーは全国に1500万人いるとみている。
Windows Mobileのバージョンとユーザー層を関連付けることもできる。梅田氏によると現行バージョンの5はアーリーアダプター中心だが、2月に発表した6は、モバイルインフォメーションワーカー向け、そして2年後に発表される見通しの次期バージョンは国内に6000万人いるというそのほかのユーザーを含めてターゲットにする。
8割近くが男性ユーザー
Windows Mobileが開拓したいもう1つのターゲットは女性だ。Windows Mobileデバイス「X01HT」を2006年10月に発売したソフトバンクモバイルの端末マーケティング部 課長代理 片桐正道氏によると、X01HTを購入したユーザーの77%が男性だ。女性は14%で、残りは法人顧客。ユーザー層が男性に偏っている現状が分かる。
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ソフトバンクモバイルは女性層への拡大を重要な課題と認識していて、3月16日にはX01HTのホワイトカラー製品を投入する。「女性にも使ってほしい」(片桐氏)との思いを込めた製品だ。また、携帯メールを使えるようにしてほしいというユーザーの声に応えてソフトバンクの「S!メール」にも3月16日に対応させる。
マイクロソフトも女性の利用拡大を重視している模様で、説明会にはWindows Mobileデバイスを活用するSoins Phytoniqueプロデューサー 日下部知世子氏が登場。電子メールや資料作成に使っていることを説明した。マイクロソフトは2007年中にWindows Mobileデバイスを10製品まで拡大する見込み。製品の選択の幅を広げて女性を含めてユーザー層の拡大を狙う。
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