人海戦術には頼らない
サービスの工業化目指し「企業買収も視野」、日本IBM
2007/03/20
日本IBMの専務執行役員 GTS事業担当 橋本孝之氏は3月20日、サービス部門「Global Technology Services」の新戦略を発表し、サービスのメニュー化を進めることを強調した。IBMが現状提供できるサービスと、提供できないサービスを明確にし、提供できないサービスについては「企業買収も視野に入れる」(橋本氏)という。
日本IBMの専務執行役員 GTS事業担当 橋本孝之氏
サービスのメニュー化は、既存の資産を有効活用し、顧客が求めるITインフラを効率的に構築することが目的。人海戦術に頼らない「サービスの工業化」を目指す。具体的にはIBMが提供するサービスを「ITストラテジー」「エンドユーザーサービス」「セキュリティ&プライバシーサービス」など10のメニューに整理。顧客が求めるソリューションごとにメニューを組み合わせて提供する。
現状でIBMが提供できるのは10個のメニューのうち、5個程度といい、研究開発や企業買収でメニューの充実を進める。IBMは2007年にフォーカスするソリューションとして、内部統制、サーバ統合、災害対策、運用効率化、インターネットソリューションを挙げている。
橋本氏は、システム開発の新しい手法「IGSDF」(IBM Global Solution Delivery Framework)を本格展開することも明らかにした。IGSDFはIBM Tivoliのレポジトリ機能を使ってシステム開発の上流、下流の工程を管理。工程の手戻りがあってもほかに影響を与えずに上流工程を変更できることが特徴。海外のIBMはほとんどIGSDFを使っているといい、日本IBMでもパイロットプロジェクトを立ち上げている。
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