ポリシー管理製品市場は2010年には7億ドル規模まで拡大

ジュニパー、市場をリードするポリシー管理製品

2007/03/20

 ジュニパーネットワークスは3月20日、きめ細かい加入者管理やポリシー管理機能を備えた「Session and Resource Control」(SRC)製品群に新製品を追加すると発表した。新製品は「SDX-300」に搭載されているモジュラー型ソフトウェア「SRCモジュール」と、ポリシー管理アプライアンス「C2000」と「C4000」の2製品だ。4月中旬より出荷開始予定となっている。

佐宗氏写真 ジュニパーネットワークス ソリューションマーケティング マネージャー 佐宗大介氏

 現在キャリアは、従来のデータ通信に加えてビデオや音声、ゲームなどさまざまなサービスをユーザーに提供する必要性が出ている。また、ユーザーごとの需要も異なる。このことから、ネットワーク自体がサービス内容を判別し、リアルタイムに必要に応じてポリシーを変更する必要が生じている。

 こうした需要の高まりからポリシー管理製品が登場し、ジュニパーは1999年に「SDX」をリリース。ポリシー管理マーケットは年間平均成長率84.3%と高い水準で成長しており、2006年で8000万ドル、2010年には7億ドル規模と、今後数年間で10倍程度まで拡大すると予測。同社は現在ポリシー管理市場のリーダーとして、すでに100社以上の顧客と数百万ユーザーを抱えているという。

 ポリシー管理製品には、主に2種類の機能が要求されている。認証や許可、IPアドレス管理といったユーザー認証を主に行う「加入者管理」、帯域管理やセッションごとのQoSなどを行う「サービス管理」だ。ジュニパーは、従来よりこれらの機能をSolarisとSunのサーバの組み合わせで提供してきたが、価格面などで導入ハードルが高かったという。この点を払拭(しょく)すべく、同社では専用アプライアンスである「C2000」と「C4000」を発表した。ジュニパーネットワークス ソリューションマーケティング マネージャー 佐宗大介氏は、「コスト的にも従来よりかなり安くなっているし、パフォーマンスもかなり良くなっている。オープンインターフェイスを採用しているので管理も楽だ」とコメントした。

 また、もう1つの新製品であるSRCモジュールでは、管理用の「ポリシーエンジン」、認証用の「AAAエンジン」に加えて、ネットワーク上のネットワーク上のIMS(IP Multimedia Subsystem)アプリケーションを管理する「Diameterゲートウェイ」や、SOAPを通じて、他社製品を含むさまざまなアプリケーションと連携できる「SOAPゲートウェイ」を提供する。

(@IT 大津心)

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