数百万個の反射鏡が映像を映し出す
ケータイでプロジェクタ、TIが試作機をデモ
2007/03/28
ストリーム配信映画をケータイで受信しつつ壁に映し出し、2人で一緒に鑑賞――。そんな世界がまもなくやってくるかもしれない。小型軽量化が進むプロジェクタだが、ついにケータイにもプロジェクタが組み込まれる日がやってきた。テキサス・インスツルメンツ(TI)はフロリダ州オーランドで開催中のCTIA Wireless 2007で携帯電話端末に小型プロジェクタ「DLPピコ・プロジェクション」を組み込んだ試作機を公開した。
モジュール自体は動作するが、ケータイのボディはモックアップ
DLPプロジェクタでは多数の反射鏡がメカニカルに動作することで光のオンオフや光量を調整する
TIはこれまで、液晶プロジェクタとは動作原理の異なる“DLP(Digital Light Processing)技術”により、プロジェクタ市場で高いシェアを獲得してきた。DLPプロジェクタはシリコン基板上に数マイクロメートル角程度の微細な反射鏡を最大220万個程度敷き詰め、これらの反射鏡のアングルを制御することで反射光のタイミングや光量を調整して映像を映し出す技術。画素間に格子線が見られず滑らかな像が得られるほか、高速な動きに強く、色表現が豊かで安定しているなどの特徴がある。
SVGA対応のDLPチップの例
同社のDLP技術はこれまで、ビジネス向けのプロジェクタやデジタル・シネマ用映写機などで採用されてきた。世界75社以上の企業がDLP技術を使った製品を設計、製造、販売している。今回デモンストレーションされたピコ・プロジェクションは、昨年リリースされた小型プロジェクタ向けのDLPポケット・プロジェクタの技術をさらに進化させたもの。
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