国内ではRISCサーバ市場の6割を獲得
前進するItanium、Linux開発者支援も強化
2007/03/29
Itaniumプロセッサファミリを推進するItanium Solutions Allianceは3月29日に記者会見を実施し、ミッションクリティカルなコンピューティング分野でItaniumが確実に浸透していることをアピールした。
米インテル デジタル・エンタープライズ事業本部副社長兼サーバー・プラットフォーム事業部長のカーク・スカウゲン(Kirk Skaugen)氏は、全世界でItaniumベース・サーバの導入実績が10万台以上に達し、2006年第4四半期にはシステム売上金額が初めて10億ドルに達したと報告。「Itaniumを始めた理由の1つは、(サーバ市場全体において)x86系サーバがユニットシェアでは90%を占めているものの、システム売上金額シェアは50%に満たなかったことにある。Itaniumのおかげで2006年後半、インテル・アーキテクチャのサーバが初めてシステム売上金額で50%以上のシェアを獲得した」。
Itaniumのターゲットはメインフレームの近代化、RISCシステムの置き換え、大規模なハイパフォーマンスコンピューティングの3つ。このうちRISCシステムの置き換えについては、2006年第4四半期における世界でのシステム売上金額が、Powerベースのシステム比で72%、SPARCベースのシステム比で39%にまで達したという。同じく2006年第4四半期における国内市場でのシステム売上金額は、Powerベースのシステム比で211%、SPARCベースのシステム比で112%と、どちらに対しても大幅に上回り、日本が世界のItanium活用をリードしていることが確認されたという。
日本地域委員会代表の西川岳氏は、国内市場でのItanium浸透が予想以上のスピードで進んでいると話した。2006年10月の時点で、2006年中にRISCサーバ市場の5割を獲得できることが確実となり、改めて2007年末までに60%獲得を目標に掲げたが、2006年第4四半期にこれも達成してしまったという。
同氏は2006年に販売されたItanium 2プロセッサ/RISCプロセッサ・サーバの搭載OSに関するグラフを示し、UNIXに加えてLinuxやWindowsでも使われているItaniumは、もっともオープンなプラットフォームだとアピールした。
日本地域委員会は昨年、WindowsでのItanium利用を具体的に支援する一連の活動を発表したが、3月29日にはLinuxの基幹システムへの適用支援のための新プログラムを発表した。同委員会ではソフトウェアベンダと協力し、ミッションクリティカル領域でのソリューションスタックの検証を進める。また、レッドハットのLinux OSを搭載した検証用サーバを貸し出すとともに、開発者からの問い合わせにも対応する。Itanium上でのLinuxに関する技術情報も提供していく。
4月18日にはレッドハット主催の「東京レッドハット會議」の併催イベントとして開発者セミナー「Developer Days」を実施するという。
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