オラクルが企業向け新製品
たかが検索エンジン、されど検索エンジン
2007/04/02
日本オラクルは4月2日、企業向け検索エンジンの新バージョン「Oracle Secure Enterprise Search 10g Release 1(10.1.8)」(SES)を出荷開始した。併せて対応するコネクタも発表。標準の検索対象を広げた。
SESは企業内のグループウェアや業務アプリケーションから必要な情報をキーワードで検索する検索エンジン。ディレクトリサーバと連動し、利用するユーザーの権限に応じて検索結果を変えられるセキュリティ機能が特徴だ。一般社員が検索する場合は財務情報の検索結果は表示されないが、部長以上なら検索結果に含むなど、ロールベースの管理が可能だ。
検索エンジンの利用は業務の調べものが中心で、仕事の本質ではない――というのが一般的な認識だろう。しかし、日本オラクルのシステム製品統括本部 営業推進部 担当シニアマネージャー 三原茂氏は、一般的な営業担当者が情報探索にかける業務中の時間が1日の3割に及んでいることを説明したうえで、「情報探索を効率化し、時間短縮することで顧客にもっと会うことができ、商談の勝率も上がる」と指摘する。
三原氏は「人に聞かないと分からないことをIT化するのが検索エンジン」と説明。「経営者の視点では検索エンジンの利用で残業も減らせられる」とも話し、「たかが検索エンジンと思われるが、されど検索エンジンだ」と強調した。
SES Release 1(10.1.8)は13種以上のコネクタを追加し、ディレクトサーバの対応も拡大した。コネクタでは「Microsoft NT File System」「Microsoft Exchange」「Microsoft SharePoint Portal Server」用を追加。これらはSESを購入すれば無償で利用でき、検索対象を広げることができる。
また、有償のコネクタとして「IBM Lotus Notes/Domino」や「IBM DB2 Content Manager」「EMC Documentum Content Server」「Oracle E-Business Suite 11i」「Oracle Siebel」用などを追加した。さらに日本独自の対応としてグループウェアの「desknet's Enterprise Edition」用のコネクタを無償提供。「サイボウズ ガルーン2」対応コネクタの開発も進めている。
対応するディレクトリサーバはこれまで「Oracle Internet Directory」だけだったが、新たにマイクロソフトの「Active Directory」や「OpenLDAP」「Sun Java System Directory Server」にも対応した。
SESのプロセッサライセンスは393万7500円、指名ユーザーライセンスは7875円。コネクタは1つ当たり、393万7500円。
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