日本の1000万ブログユーザーさん、お待ちかねです

著作権を気にせず引用しまくれる! AFP通信が記事提供サービス

2007/04/04

 仏AFP通信とクリエイティヴ・リンクが共同で運営するコミュニティサイト「AFP BB News」は4月4日、ネットワークサービス提供会社11社と提携したと発表した。全世界からニュース記事を配信するAFP通信の写真付きニュースを、提携各社が提供するブログサービスにおいて、無料で利用できるようになる。

 今回の提携によって、提携ブログサービスのユーザーは、AFP通信が165カ国から配信する各種ニュースを、写真付きで自分のブログページに引用することができるようになる。利用料金は無料。AFP通信が提供する写真は、シーフォーテクノロジーの電子透かし技術「acuagraphy」を採用して保護している。クリエイティヴ・リンクが巡回不正監視することで、写真の不正利用を防ぐ。また、Flashを利用しているため、写真の右クリック保存なども防げるとした。

 クリエイティヴ・リンク 代表取締役会長 實方克幸氏は、「ブログサービスにおける著作権侵害が話題になっているが、このサービスを利用することによって、ブログユーザーは著作権の心配をすることなく写真付きの記事を引用し、コメントすることができる。信頼できるニュースソースを引用することでユーザー同士の意見交換も活発かつ有意義なものになるはずだ」とコメントした。

 提携サービスは、「Seesaa ブログ」「JUGEM」「スポーツナビ+blog」「eoblog」「関西どっとコムブログ」「ジャストシステムブログ」「teacup.ブログ“AutoPage”」「Vox」「folomy」「Yahoo!ブログ」「livedoor Blog」「Actiblog」の11種類。このうち、「Seesaa ブログ」「JUGEM」「スポーツナビ+blog」の3サービスが4月4日から対応する。實方氏は、「まだ始まっていない8社も、大体2〜3カ月後には利用できるようになっているはずだ」と説明した。

 具体的な利用方法は、AFP BB Newsの記事ページにある「Seesaa ブログ」や「JUGEM」などの各社ロゴをワンクリックするだけ。ロゴをクリックすると、そのクリックした記事を引用したうえで、各社の記事投稿画面へ移動。ユーザーはその記事引用を見ながら、それに対するコメントを書くことができるようになっている。写真の画像データはクリエイティヴ・リンクのサーバから各ブログ上に表示。また、ニュースを引用しているブログのURL情報などを管理することにより、著作権に配慮した利用が可能になっているという。

集合写真 今回の提携に参加する企業の代表者たち

 ビジネスモデルとしては、「現在のところ、まだ決まってはいないが、引用記事の下に文字広告を入れることなどを検討している。また、記事の続きをクリックすると当社サイトへ誘導されるので、各ブログからのトラフィック誘導も期待できる」(實方氏)と説明した。

 AFP通信 副社長 ジャン・ピエール・ヴィニョル(Jean-Pierre.VIGNOLLE)氏は、「今回、世界に先駆けて日本でこのようなサービスを展開するのは、ブロードバンドインフラとブログなどのCGM(Consumer Generated Media)環境が整っているからだ。日本にはすでに1000万のブログユーザーがいるといわれている。そのようなユーザーに当社の記事を引用し、さらにブログを盛り上げていってほしい」とコメントし、期待を寄せた。

(@IT 大津心)

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