ワンストップ・サポートに打って出る

オラクルのことはデルに相談、両社が提携強化

2007/04/04

 Red Hat Linuxをレッドハットに代わってサポートするオラクルの「Unbreakable Linux」の国内展開にデルが協力するようだ。デルは3月末に日本オラクルのパートナー資格で最上位になる「Certified Advantage Partner」(CAP)の契約を締結。デルは国内で日本オラクルとの直接取引が可能になり、一次窓口でのオラクル製品のサポートも提供できるようになる。オラクルによるUnbreakable Linuxの国内展開の詳細は未定だが、デルが重要な役割を果たすことになるだろう。

 日本オラクルの取締役 システム事業担当 常務執行役員 グローバルアライアンス戦略本部長 保科実氏によると、デルとオラクルはグローバルで再販契約を結んでいて、デルは米国でUnbreakable Linuxの再販も行っている。保科氏は国内展開について「日本でも準備ができ次第、提供したい」と話した。

dell01.jpg デルのアドバンスト・システムズ・グループ 本部長 町田栄作氏

 CAP契約を結んだことでデルは自社のハードウェアだけでなく、オラクル製品も含めたワンストップ・サポートが提供可能になる。デルのサーバとオラクルの「Oracle Database 10g」「Oracle Real Application Clusters 10g」(Oracle RAC)を組み合わせたパッケージ製品を用意し、直販モデルで企業に販売する。デルのアドバンスト・システムズ・グループ 本部長 町田栄作氏は「一次サポートはデルが全面的に受ける。オラクル専用の窓口を作り対応する」と話した。

 保科氏はデルとの協業強化で中小規模企業の開拓が進むことを期待している。Oracle RACの販売や、Oracle GRID Centerでの両社の協力を挙げて「デルとの協力で、シングルインスタンスのデータベースだけでなく、グリッド環境を中小規模企業に広げることができる」と期待を示した。

(@IT 垣内郁栄)

情報をお寄せください:



@ITメールマガジン 新着情報やスタッフのコラムがメールで届きます(無料)