SAPジャパン GRCの最新製品出荷

文書化の後は内部統制ルールの運用を評価する、SAP

2007/04/04

 SAPジャパンは4月4日、企業が内部統制の評価プロセスを自動化・効率化するためのツール「SAP GRC Process Control」日本語版を出荷すると発表した。「SAP GRC Process Control」は内部統制の評価作業を自動化し、効率化するツール。ビジネス・アプリケーション内の統制に関する各種の設定が文書化したルール通りになっているかを自動的にチェックし、テストする。SAP NetWeaver上で動作するため、原理的にはSAPのERP以外のビジネス・アプリケーションとも連動する。

SAP写真 SAPジャパン 代表取締役社長 ロバート・エンスリン氏

 ターゲットは、SAPのERPユーザーで、複数モジュールを利用している企業。または、RCM(リスクコントロールマトリクス)文書作成をほぼ終えた企業。「2008年度までに30〜50社の企業へ導入したい」と同社 代表取締役社長 ロバート・エンスリン(Robert Enslin)氏は話す。国内での内部統制プロジェクトに関する上流コンサルティングは、プロティビティ ジャパンなど3社が担当、ほかに製品導入コンサルティングを行うSAPサービスパートナーがある。

 2006年6月に成立した「金融商品取引法」は、財務諸表にかかわる内部統制について評価した「内部統制報告書」の提出を義務付けている。適用開始時期は2008年4月。現在、内部統制体制の構築を行っている企業の多くは、統制ルールの関係を文書化する作業に取り組んでいる。今回、SAP ジャパンがリリースした「SAP GRC Process Control」は、文書化した内部統制ルールが想定通りに運用されているかを機械的に評価するツールである。同社では、「文書化同様、評価作業も、確認作業の漏れや作業の重複などの多発により、コストが増加する傾向にある」とし、手動対応よりも、自動化ツールの導入による対応の優位性を強調した。

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(@IT 谷古宇浩司)

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