業務アプリ、SOA環境もカバー

対象システムを広げる管理ツール、オラクルが新版

2007/04/10

 日本オラクルは4月10日、統合運用管理ソフトウェアの新版「Oracle Enterprise Manager 10g Release 3」(OEM)を出荷開始したと発表した。データベースやミドルウェアだけでなく、オラクルの業務アプリケーションも管理可能にしたのが特徴。製品ごとにさまざまな管理製品が必要なSOA環境に対する管理性も高めた。

oracle01.jpg OEMのカバーエリア

 OEMは「Oracle Database」「Oracle Fusion Middleware」に加えて、「Oracle E-Business Suite」や「Siebel CRM」「PeopleSoft Enterprise」も管理できる。新たに採用した「トップダウン・アプローチ」により、業務に近いレベルからシステムをモニタリングし、ビジネスに直結するパフォーマンスや可用性、サービスレベルを最適にできる。複数のシステムで構成する業務サービスを1つの画面で管理することもできる。

 SOA環境への対応を強化したのも特徴。SOA環境を構成するHTTPサーバ、BPELサーバ、エンタープライズサービスバス、アプリケーションサーバなどをそれぞれ管理できる。SOA環境の各コンポーネントを個別に実行し、テストする機能もある。

 システム全体のソフトウェアやハードウェアのバージョンを把握、変更履歴を確認できる構成管理機能も強化した。エラーが発生した際の問題解決を早くする。システム全体のパッチ適用状況も確認でき、必要なパッチはサポートサイトの「Oracle MetaLink」からダウンロードして適用する。

 日本オラクルの常務執行役員 システム製品統括本部長 三澤智光氏は、同社が計画しているRed Hat Linuxサポートの新サービス「Unbreakable Linux」を、OEMで利用できるようにする考えを示した。

 OEMは1プロセッサ当たり37万5000円から。Linux x86版とWindows(32ビット)版を出荷開始した。Solaris版などは順次出荷する。

(@IT 垣内郁栄)

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