国内では珍しい販売アプローチ
オートデスク、伸び悩む日本国内の3次元CAD導入に奥の手
2007/04/11
オートデスクは4月11日、代表取締役社長に2月15日付けで就いた鬼澤盛夫氏の新体制の下、日本国内の3次元CAD製品シェア拡大に向け、国内では珍しい販売アプローチを打ち出した。
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同社が採った販売アプローチは2つ。Volume Selling ModelとValue Selling Modelだ。Volume Selling Modelは従来のAutoCADに代表される設計ソリューション販売に特化、Value Selling Modelは技術サポートやラーニングなどのサービス販売に集中する。従来はこれらを1つの組織で行っていたために、3次元CAD導入の相談に十分対応できない事態も起きていた。これを解消すべく、技術サポートやコンサルティング分野を組織として独立させることで、サポート体制を万全にする。
このような販売体制は国内では珍しいといい、「目的をはっきりと2つに分けた販売体制は国内(の3次元CAD業界)ではおそらく初めてである」と鬼澤氏は語った。また同社内の新体制の部署分けも「製造」「建設」「地図」の3つで具体的に区別するようにしたという。
日本国内のオートデスクユーザーは、米国に比べると3次元CADの導入が進んでいないのが現状。同社調査によると「3次元CADをフル活用している」という国内ユーザーは全体の約13%、「2Dから3Dへ移行中である」というユーザーを含めても約28%だ。
2007年度の米本社の決算は、売り上げが18億4000万ドルで、3年前の約2倍に成長したと鬼澤氏は述べた。成長を引っ張るのは3次元CADのシェア拡大で、売り上げは前年比で41%増の3億9900万ドルだった。今後も引き続き、3次元CADのシェア拡大を目指す。
国内での今後のターゲットは、自動車などの製造分野。すでに顧客確保している意匠関係のほかに、製造工程の治具設計の現場へ積極的にアプローチしていくという。
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