技術者100人に聞いた
電話で聞いたMSへの不満、「Webキャスト」で解決図る
2007/04/16
マイクロソフトは2006年12月、同社製品を使うソフトウェア開発者と企業のIT運用管理担当者の合わせて100人に、同社への不満を電話で聞いた。技術者から聞こえてくる声は「必要な情報が見つけられない」「セミナーには忙しくて参加できない」「学習コンテンツが少ない」「顧客視点の技術情報がほしい」など。同社は「マイクロソフトへの満足度はまだまだ低い……」と再認識。開発者、運用管理担当者向けに新たな施策を行うことを決めた。
マイクロソフトは昨年から技術者支援策を相次ぎ投入してきた。マイクロソフトのエバンジェリストが顧客企業を訪問し、ワークショップを行う「Microsoft On」は154社に実施し、4864人がこれまでに受講。また、マイクロソフト社内でセミナーを行う「MSDNオフライン」には1000人以上が来場した。同社エバンジェリストが行う技術セミナー「ITプロ道場」も1000人以上が参加した。
同社はこれらの施策が実を結び始めたことを認識しながらも「セミナーなどの参加者をすべて合わせても3〜4万人。IT技術者は200万人レベルでいて、すべてには対応できない」(マイクロソフトのデベロッパー&プラットフォーム統括本部 IT技術者アドバンス テクノロジー本部 業務執行役員 本部長 北川裕康氏)としている。その解決策として考えているのがWebキャストの拡大だ。
マイクロソフトはソフトウェア開発者向けの「MSDN Webcast」、運用管理担当者向けの「TechNet Webcast」を提供している。これまでは年間50本程度のコンテンツだったが、2007年は年間200コンテンツを提供し、20万人の技術者の受講を目指す。4月末には次期Windowsサーバ「Longhorn」のベータ3提供に合わせたコンテンツを提供する予定だ。マイクロソフトのWebキャストは米国では100万人の視聴があるという。
Webキャストで提供するのは新製品の技術情報のほか、サポート情報やカンファレンス、セミナーなどの収録映像、セキュリティ情報などだ。配信にはマイクロソフトの動画共有技術「Soapbox」を採用。「Office Live Meeting」を使った双方向のセミナーや、Windows Vistaガジェットを使ったコンテンツの通知も行う。
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