NGN時代に向けたプラットフォーム
NEC、サービス実行基盤と情報管理の2製品を発表
2007/04/19
NECは4月19日、サービス実行基盤「WebOTX」(ウェブオーティーエックス)の強化と、情報管理製品「InfoFrame」(インフォフレーム)の提供を発表した。執行役員常務の丸山好一氏は「ユビキタス社会に求められる企業システムの実現には、“サービス”と“情報”が重要。NECはNGNで加速する事業環境の変化に対応するための製品として、WebOTXとInfoFrameの提供を開始し、この2製品について継続的に強化を進める。今後3年間で500億円の販売を予定している」と話した。
WebOTXはラインアップを拡充した。追加したのはSIP対応のアプリケーションサーバである「WebOTX SIP Application Server」(450万円〜)と、音声認識ミドルウェアの「WebOTX Speech Recognition」(13万8千円〜)、テキスト読み上げを行う音声合成基盤「WebOTX Text To Speech」(10万円〜)。NECは特に「WebOTX SIP Application Server」について、「SIPサーバの仮想化によりSIPサーバ間の違いを意識することなく安定した通信品質で映像・音声などのマルチメディアサービスを実現する」(執行役員 岡田高行氏)と説明した。
新製品の提供だけではなく、NECは以前から提供しているWebOTX製品にさまざまな強化を行った。RFID管理用ミドルウェア「WebOTX RFID Manager」(250万円〜)では、先日公開されたばかりの「EPCIS」(Electronic Product Code Information Services)の標準に準拠したRFID基盤を提供し、JavaやC/C++でRFIDアプリケーションの開発を行う環境として、Eclipseのプラグインも提供する。また、システム連携基盤「WebOTX Enterprise Service Bus」(350万円〜)は独自開発のXML解析技術により、サービス連携性能を従来のものより最大3倍高速化したという。さらに、「WebOTX Process Conductor」(400万円〜)や「WebOTX Application Server」(12万円〜)でも、機能を強化した。
InfoFrameは企業内の各システムに散在する情報を統合し、より効果的に管理するミドルウェア群である。異なるシステムに散在する情報をつなぐフレーム技術として、コンテンツバスとデータバスという2つのバスで情報の活用・統制を可能にするものだ。
コンテンツバスとしては、動画などの企業情報を有効活用するコンテンツ配信管理「InfoFrame Streaming Manager」(98万円〜)を発表した。運用・配信・ユーザーポータル作成を支援する機能が盛り込まれていて、動画とスライドの複合コンテンツにも対応する。
データバスとしては、業務ごとに分散したデータベースの連携をする「InfoFrame DataCoordinator」(380万円〜)、オープンソースデータベースの破壊個所の診断・修復ツール「InfoFrame DB Maintenance」(13万円〜)、オープンソースデータベースの運用監視ツール「InfoFrame DB Monitor」(18万2千円〜)などがある。「InfoFrame DataCoordinator」は従来製品「DataCoordinator」の強化版であり、対応するデータベース(DB2、MySQL)やOS環境を拡充した。
出荷時期はWebOTXが2007年7月2日(「WebOTX RFID Manager」のみ、2007年9月3日)、InfoFrameが2007年6月15日(「InfoFrame Streaming Manager」のみ、2007年9月14日)の予定だ。
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