UGSが3次元モデリングツール最新版「NX5」を発表
「人が作ったモデルが怖くて触れない」は、もうなくなる
2007/04/20
3次元モデリングは、その人の設計思想によってクセが出る。他人が作ったモデルの修正がしづらいというのは、3次元CAD設計の現場では悩ましい問題だったが、UGSが解決策を提案する。
UGS PLMソリューションズは4月20日、製品ライフサイクル管理(PLM)ソフトウェア「NX5」を発表した。NX5では、さまざまな設計思想に合わせられる操作性を備え、パフォーマンスの大幅な向上を実現した。
従来の3次元CADでは、作成された順番で形状が認識されるので、形状を修正するとデータにエラーが出ることもあった。NXは、作成された順番は関係なく、完成した形状が認識されるため、設計思想の違う人が設計した3次元モデルの修正なども楽になる。
また、初心者と熟練者が共存できる使い勝手が実現した。初心者向けでは基本的な機能が直感的に分かるメニュー、熟練者向けではより高度な機能のメニューが表示される。ほかにもさまざまなニーズにあったメニューが必要に応じて出現する仕組みになっている。
ビジネスコンサルティング部長の島田太郎氏は、「パフォーマンス面では、3000点を超える部品点数のアセンブリモデルの解析をしても、処理がスムーズにできるまで向上した」と話した。前バージョンと比べ、グラフィック性能は5倍になり、メモリ使用量も70%削減された。
自動車や精密機器の業界に大きなシェアを持つUGSだが、今後集中して新規開拓していきたいのは造船の分野。専門セクションを作り、実際に造船関係の設計に携わった技術者を営業に採用するなど考えているという。
すでに日産自動車がNX5の採用決定を発表していたが、同社の関連企業での利用も計画中であると発表した。
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