大規模アセンブリに強い
2D図面作成機能は無償提供、UGSが3DCAD新製品
2007/05/10
UGS PLMソリューションズは5月10日、ミッドレンジ3DCAD製品「Solid Edge バージョン20」をリリースすると発表した。
今回のバージョンアップでは、メモリハンドリングを強化し、工作機械など数千〜数万レベルの部品点数で構成される装置のアセンブリモデルの扱いを容易にしたことが特徴。メモリハンドリングは、複雑なベクターグラフィックを扱う3DCADにとっては重要な要素だ。
今回新しく加えた「ゾーン」機能により、同じアセンブリの中で作業エリアを設計担当ごとに独立させることができ、チーム設計の分担作業の管理が楽になるという。また作業ジオメトリのデータ容量が軽くなり、処理スピードも速くなった。5月3日の米UGSのプレスリリースによれば、このような仕様は他社のミッドレンジCADではまだないという。
ほかには、データフォーマット変換の拡張や改良も行った。特にAutoCADのフォーマット変換に関する機能を向上させ、マルチシートの図面サポート、テキストフォーマット出力の改善などを行った。Solid Edgeを使うことで、外注や顧客との3Dモデル交換が円滑になるという。
Solid Edge バージョン20の2D図面作成機能は、「Free2D」の名称で別パッケージとなっていて、UGSのサイトから無料でダウンロードできる。このように大手ベンダ製CADの正規版が無料で配布されるケースは珍しい。少しでも多くの人に「Free2D」を体験してもらい、いずれSolid Edgeにも興味を持ってもらうことが狙いであるという。
「今夏のハンズオンセミナーは(競合他社製品に対して)攻撃的にいきます」と、UGS PLMソリューションズ 第二営業本部長 森田勉氏は話した。UGSは、ミッドレンジ3DCAD市場でも地位を確立すべくアグレッシブにプロモーションを行っていく考えだ。
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